40代・50代の課題は、時間、質、そして「休養感」

ブレインスリープでは、毎年1万人の有職者を対象とした「睡眠偏差値®調査」を7年間にわたって実施している。その蓄積データを見ると、40代・50代には明確な特徴が見られるという。特に40代では、自身の睡眠の質を「わるい」「非常にわるい」と答えた人が52.7%、睡眠による休養感を「あまりとれていない」「まったくとれていない」と答えた人が39.7%にのぼった。いずれも20~60代の中で最も高い割合だった。

「年代別に見ると、睡眠時間、質、睡眠による休養感の全てで、40代・50代が低い傾向にあります。仕事だけでなく、家庭や子育てなどの負担も重なり、時間的な余裕を取りにくい世代です。店頭でも『睡眠時間が十分に取れない』『寝ても疲れが取れない』という悩みは多く聞かれます」

そう話すのは、ブレインスリープCOOの松井大樹さん。管理職世代は、責任ある仕事を任される一方で、家庭でも役割が増えやすい年代である。睡眠時間を確保したほうがよいと分かっていても、現実には難しいケースも少なくない。さらに、肩や首、腰など体の不快感や、仕事のオン・オフを切り替えられず、寝る直前まで仕事を引きずってしまうことも睡眠に影響しているという。

また、40代・50代になると、夜中に目が覚める「中途覚醒」も増えやすいそうだ。途中で目覚めてもすぐ再び眠れる場合はそれほど気にする必要はないが、その後30分、1時間と眠れない状態が続けば、睡眠の質や翌朝のすっきり感にも影響しやすくなる。

ブレインスリープCOOの松井大樹さん
ブレインスリープCOOの松井大樹さん。同社では毎年1万人の有職者を対象に「睡眠偏差値®調査」を実施している。蓄積データでは、40代・50代は睡眠の「時間」「質」「休養感」のいずれにも課題が見られたという

そして、睡眠を考えるうえで、もう一つ意識したいのが「睡眠休養感」である。これは、睡眠によってどの程度休養がとれたと感じるかを示すもの。機器で客観的に測る数値ではなく、本人の感覚をもとに捉える指標で、近年は睡眠の状態を見るうえで重視されている。

「一番分かりやすいのは、目覚めたときの体感です。すっきり起きられたか、疲れが残っている感じがするか。睡眠時間だけでなく、朝起きたときに『休めた』と感じられるかも大切です」

睡眠の「時間」「質」「休養感」。40代・50代の管理職世代は、この3つに目を向けてみる必要がある。

店内

ブレインスリープ 東京ミッドタウン八重洲店
住所:東京都中央区八重洲2‐2‐1 東京ミッドタウン八重洲2F
営業時間:11:00~21:00
アクセス:東京駅地下直結

改善の第一歩は、自分の睡眠を「知る」こと

では、睡眠に課題を感じたとき、まず何から始めればよいのか。一つの手がかりになるのが、自分の睡眠を客観的に把握することである。

「ブレインスリープ 東京ミッドタウン八重洲店」は2026年4月にオープンした、同社が「ラボストア」と呼ぶ店舗。寝具を購入する場所であると同時に、まだ購入予定がない人にも、自分の睡眠について知る機会を提供している。

その中心的なサービスの一つが、無料の睡眠診断「スリープインサイト」である。これまでに蓄積された7万人以上のデータと自分の回答を比較し、自身の睡眠傾向を確認できる。さらに事前予約制の「スリープナビゲーター」では診断結果をもとに、睡眠の専門家にワンオンワンで改善方法について相談できる。

無料の睡眠診断「スリープインサイト」で得られるレポート
無料の睡眠診断「スリープインサイト」で得られるレポート。蓄積された7万人以上のデータと自分の回答を比較し、睡眠スコアやレーダーチャートなどから自身の睡眠傾向を確認できる。単に「良い・悪い」を判定するのではなく、どの項目は良好で、どこに改善の余地があるのかを把握できるのが特徴だ(画像提供:ブレインスリープ)
カウンセリング
「スリープインサイト」の診断結果をもとに、睡眠の専門資格を持つスタッフから説明を受ける。事前予約制の「スリープナビゲーター」では、レポートを見ながら、生活リズムや寝る前の過ごし方、睡眠環境などを確認する。また、レポートの内容に限らず、睡眠に関するさまざまな悩みを相談でき、無理なく取り組める改善方法などをアドバイスしてもらえる

特徴的なのは、「睡眠が良いか、悪いか」を一つの評価で終わらせないことだ。睡眠環境、生活リズム、寝る前の過ごし方、メンタル面、いびきなど複数の要素から確認することで、自分の睡眠のどこが比較的良く、どこに改善の余地があるのかが見えやすくなる。

「レポートを見ながら、特に状態のよくないところを一つ選んで改善していただくようにしています。100点を目指して一度に全てを変えるのではなく、『睡眠時間を5分延ばす』『寝る前10分だけスマホを触らない』『朝起きたら光を浴びる』など、できることを一つ取り入れてもらっています」

睡眠改善というと、生活全体を大きく変えなければならないように感じるかもしれない。しかし、最初から理想の睡眠を目指す必要はない。まず自分の睡眠の現在地を知り、優先して見直すところを決める。そのほうが改善への一歩を踏み出しやすい。

管理職こそ「仕事から睡眠への切り替え」を意識したい

自分の睡眠の課題が見えてきたら、次に見直したいのが日々の行動である。特に管理職世代では、仕事からプライベートへの切り替えがうまくできないことが、睡眠に影響しているケースも少なくない。

「40代・50代の方とお話ししていると、仕事のプレッシャーや、ひっきりなしに来る連絡によって、オンとオフを切り替えられないという話が出てくることがあります。ベッドにスマホを持ち込まない、ストレッチをする、読書や音楽を楽しむなど、自分がリラックスできるものを一つ決めて、寝る前の入眠ルーティンにすることをおすすめしています」

ポイントは、何をするかよりも、自分にとって「ここからは休む時間」と切り替えるきっかけをつくることだ。無理なく続けられるものから始め、「少し良くなった」と感じられることが習慣化にもつながるという。

生活リズムにも目を向けたい。平日は睡眠時間を削り、週末になるとまとめて長く寝る人も少なくない。しかし、平日と休日で就寝・起床のタイミングが大きくずれると、「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」につながることがある。ブレインスリープでは、就寝時刻と起床時刻の中間にあたる「睡眠中央時刻」を一つの目安としている。週末に長く眠りたい場合でも、朝だけ極端に遅くするのではなく、前夜に少し早めに寝るなどして、中央時刻を大きくずらさないようにするとよいという。

忙しい管理職にとって、睡眠時間そのものを大幅に増やすのは難しい場合もある。それでも、寝る前の過ごし方や休日の睡眠リズムなど、見直せるポイントはある。

行動を整えたうえで、寝具や睡眠環境も確認する

生活習慣とあわせて、寝具や睡眠環境にも目を向けておきたい。店頭で寝具に関して多い悩みは、「暑い・熱がこもる」「腰が痛い」「首や肩が痛い」の3つだという。枕の場合は、高さや柔らかさが合っていないことで首や肩に負担を感じるほか、柔らかすぎて頭が沈み込み、首まわりに熱がこもるケースもある。

「行動面で気をつけていただきたいことをお伝えしながら、寝具が体に合っていない場合には、寝具の面からも睡眠の質を上げる方法をご提案します。枕は、立っているときと同じような自然な頸椎のカーブを保てる高さが一つのポイントで、店頭では体型・体格と実際の寝心地の両方から合うサイズを見ていきます」

測定モニター
モニターの前に立つと体型・体格を測定し、自分に合った枕のサイズを確認できる。枕選びでは、立っているときと同じような自然な頸椎のカーブを保てる高さがポイントになるという。診断結果だけで決めるのではなく、実際に横になって寝心地を確かめながら、自分に合うものを選んでいく

また、いびきに悩む人には、気道が圧迫されにくい横向き寝を提案することもある。リスクが高いと考えられる場合には、医療機関での検査を勧めるケースもあるという。

寝具だけを替えれば睡眠の悩みが全て解決するわけではない。まず自分の睡眠を知り、生活の中で改善できることを探したうえで、必要に応じて寝具や睡眠環境も見直していく。そう考えると、自分に合った改善策も見つけやすくなる。

コンディション維持は、自分の睡眠を知ることから

管理職は日頃、部下やチームの状態を把握し、課題を見つけながら仕事を進めている。一方、自分自身のコンディションとなると、「何となく疲れている」「最近眠れていない気がする」といった感覚だけで済ませてしまうこともある。

睡眠についても、単に「良い」「悪い」と考えるだけでは、何を見直せばよいのかは分かりにくい。時間が足りないのか。質に課題があるのか。朝起きたときに十分な休養感が得られていないのか。そして、その背景に生活リズムや仕事からの切り替え、睡眠環境や寝具の問題があるのか。改善策を考えるためにも、まずは自分の睡眠を分けて見てみることが大切になる。

「よく眠れているか」だけでなく、自分の睡眠のどこが良く、どこに改善の余地があるのかを知る。忙しい管理職がコンディションを維持していくうえで、まずはそんな「睡眠の現在地」を確かめるところから始めてみてはどうだろう。

問い合わせ情報

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ブレインスリープ 東京ミッドタウン八重洲店
TEL:0120‐088‐885


photograph:Hisai Kobayashi
edit & text:d・e・w