見た目だけではわからない、40代・50代男性の体の中身
タニタ食堂本店では、食事をした利用者を対象に、業務用の体組成計による測定と管理栄養士によるカウンセリングを無料で行っている。体脂肪率や筋肉量に加え、右腕・左腕、右脚・左脚といった部位ごとの数値まで確認できるのが特徴だ。また、椅子から立ち上がる動作によって下肢の運動機能を測る機器も設置されている。
「男性の測定結果で、特に気になるものの一つが内臓脂肪レベルです」と話すのは、タニタ食堂の小武内沙織さん。管理栄養士で、タニタ食堂のメニュー開発を行っている。
「男性は内臓脂肪がたまりやすい傾向があります。見た目は普通でも、測ってみると内臓脂肪レベルが高いケースは少なくありません。また、筋肉量と体脂肪率から分類される9つの体型判定では自分の体の特徴がよく分かります。例えば、標準だと思っていたら肥満型寄りだったり、筋肉だけではなく脂肪も多くついていたり、運動不足型に当てはまったりする方も見られます」

一方で、「太っていなければ安心」とも限らない。小武内さんによると、スリムな人の中には、体型判定では「運動不足型」にあたる、体脂肪率と筋肉量のどちらも十分ではないケースもあるという。体重や外見だけでは、体の中身までは判断しにくい。
仕事が忙しく、運動する時間を十分に取れない。外出する機会が減り、以前より体を動かさなくなった――。40代・50代の管理職世代では、そうした生活習慣の積み重ねが、体組成の変化として表れている場合もある。まずは体重だけでなく、筋肉や脂肪にも目を向けてみたい。

タニタ食堂本店
住所:東京都豊島区南池袋2‐45‐3 としまエコミューゼタウン2F
営業時間:11:00~14:00
休業日:土・日曜、祝日
アクセス:東池袋駅から地下通路直結
主なサービス:体組成・運動機能測定、管理栄養士によるカウンセリングなど
部位別に測ると「左右差」が見えてくる
体組成を測るメリットは、体脂肪率や筋肉量を知ることだけではない。業務用の体組成計では、右腕・左腕、右脚・左脚などを部位別に確認できるため、左右の筋肉量の差も見えてくる。

特に男性は、この左右差に関心を持つ人が多いという。
「結果を見て、『以前やっていたスポーツの影響かもしれない』『普段いつも同じ側でバッグを持っているからかな』と、ご自身の生活を振り返る方もいらっしゃいます。数値として左右の違いが見えることで、思い当たることが出てくるんですね」
ここで大切なのは、左右に差があるからといって、単純に「悪い」と捉えることではないだろう。どの部位の筋肉が多いのか、少ないのか。左右に違いがあるなら、日頃の姿勢や動作、スポーツ歴などに思い当たることはないか。測定結果と普段の生活を照らし合わせることで、自分の体の使い方や習慣に気づくきっかけになる。


体組成の数値は、測定する条件によって変動する。そのため、継続して変化を見る場合は、できるだけ同じ条件で測ることもポイントになる。タニタ食堂では食前の測定をすすめており、自宅なら、例えば入浴前など毎日なるべく同じ時間帯にそろえると比較しやすいという。
一度の結果に一喜一憂するのではなく、定期的に測りながら、自分の生活の変化と数値の変化を見ていく。そうすることで、体の状態をより具体的に捉えやすくなる。
数値を手がかりに、食生活を一つずつ見直す
測定によって課題が見えてきたら、次に考えたいのが、その背景にある生活習慣である。例えば、内臓脂肪レベルが高い人へのカウンセリングでは、まず普段の食事時間について聞くという。忙しさから食事の間隔が空きすぎると、強い空腹から一度に多く食べてしまうこともある。
「食事時間をなるべく一定にするのが基本ですが、仕事の都合などで難しい場合もあります。そのときは、空腹の時間を長くしすぎないよう、間食を上手に取り入れる方法もお伝えしています」
会議が続いて昼食が遅くなったり、忙しさから食事を抜いてしまったりする。管理職には心当たりのある人もいるのではないだろうか。測定結果をきっかけに、自分が「何を食べているか」だけでなく、「いつ、どのように食べているか」まで振り返ってみることが大切になる。
タニタ食堂の日替わり定食は、1食500kcal前後、野菜200g前後、塩分3g以下を目安に設計されている。家庭で実践するなら、調味料を量って使ったり、香味野菜やスパイス、だしのうま味を生かしたりすることも、食生活を見直す一つの方法だ。

ただ、体脂肪や筋肉量などに気になる数値が出たからといって、食事も運動も一気に変える必要はない。忙しい管理職にとって、大きな生活改善を長く続けるのは簡単ではないからだ。そこで小武内さんがすすめるのが、できることを一つずつ始めることだ。
「例えば、20分ほどかけてよく噛んでゆっくり食べる、野菜から先に食べる、ご飯の量を量ってみる。最初から全部やろうとするのではなく、一つずつ取り入れていただくのがおすすめです」

飲みすぎたり食べすぎたりする日があっても、一食ですべてを調整しようとする必要はない。タニタ食堂でも、1週間から1カ月程度のスパンで体を整えていく意識を持つことをすすめているという。短期間で大きく変えようとするより、食事量を少し見直す、体を動かす機会を増やすなど、無理なく続けられる方法を選びたい。
測定結果を、日々の習慣を見直すきっかけに
体組成計に乗れば、体脂肪率や筋肉量、内臓脂肪レベルなどさまざまな数値が表示される。しかし、測定すること自体が目的ではない。
内臓脂肪レベルが高めなら、最近の食生活や運動量はどうだったか。右脚と左脚の筋肉量に差があるなら、普段の姿勢や体の使い方に偏りはないか。以前より筋肉量が減っているなら、歩いたり体を動かしたりする機会が減ってはいないか。測定結果を自分の生活と照らし合わせてみることで、これまで意識していなかった習慣に気づくこともある。
小武内さんによると、男性利用者の中には、健康診断の前後などに職場の同僚と数人で測定に来る人もいるという。一人では少し気恥ずかしくても、同僚と一緒なら試しやすい。家族や職場の仲間と声を掛け合いながら、測定や健康管理を習慣にしていくのも一つの方法である。
自分の体にはどんな特徴があるのか。筋肉量や体脂肪率、左右のバランスはどうなのか。そして、その結果から思い当たる生活習慣はないか。数値を知るだけで終わらせず、その背景にある日々の行動まで振り返ることが、40代・50代の管理職にとって、これからのコンディションを整える一歩になりそうだ。

問い合わせ情報
タニタ食堂本店
TEL:03‐6273‐4630
photograph:Hisai Kobayashi
edit & text:d・e・w
