靴には人格が表れる。なぜならば、靴はその品質やデザインだけでなく、「手入れ」が行き届いているかどうかで、その人物の人となりを表すからだ。そしてもう一つ忘れてはならないのがブランドの「格」だろう。経営者やエグゼクティブであれば、やはり“革靴の王様”と称されるジョンロブの靴を一足は持っておきたいものだ。創業者であるジョン・ロブは1866年、ロンドンに靴専門の工房をオープンさせた。上流階級向けにビスポーク(オーダーメイド)の靴を仕立てる職人としてゆるぎない地位を確立。ロイヤルワラント(英王室御用達)の栄誉も授かった。その後、息子の代にパリに進出を果たして世界中の紳士を魅了し、1976年にエルメスグループの一員となり、現在のジョンロブへと発展していくことになる。1982年にはビスポークで培ったノウハウを生かしたレディメイド(既製)ラインをスタートさせ、美しくエレガントなフォルムと最高級の品質が、世界中のセレブリティーに愛されている。

ジョンロブでは、1996年からイヤーモデルを発表し続けてきた。2018年のイヤーモデルとなるのが「ALWYN(アルウィン)」。角度のついたエレガントなトゥと全体のシャープなラインが、モダンな紳士像を足元から作り上げていく。このひときわ洗練された印象のモデルは従来からあるラスト(木型)ではなく、新しいラストで作られている。さらに素材は最上級のフルグレインレザーを使用した「インペリアルカーフ」で、独特な深い色合いに思わず引き込まれそうになる。鏡のように磨き上げられた美しい一足は、イギリスのノーザンプトンにある工房で職人が約6週間をかけて作り上げ、ナンバリングが施される。

“王様”と称されるものは、やはり別格だ。フィギュアスケートの羽生結弦選手は“王様のジャンプ”と呼ばれるジャンプを武器にオリンピック2連覇の偉業を成し遂げだ。では“革靴の王様”は、それ履く人をどのような高みへと連れて行ってくれるのだろうか?

JOHN LOBB

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ジョン ロブ ジャパン

text:a.matono