今回紹介するのは、ダンヒルが20世紀初頭より使用してきたシグニチャーともいえる定番デザイン「エンジンターン」を再解釈して生まれたレザーコレクション「カドガン エンジンターン」だ。鮮やかな色合いとシャープなラインが生み出す美しさが、いつものスーツスタイルにエッジを効かせてくれる。
派手な色や柄を用いたスタイルを“タッキー(Tacky)”というが、この言葉には「あか抜けない」という意味もある。突然、派手な冒険アイテムを取り入れてタッキーとなることを避けるには、信頼感のあるブランドの少しひねりの効いたアイテムを選ぶのが安心だ。そこで注目なのが、今年で創業125年を迎えるダンヒルの「カドカン エンジンターン」というわけだ。
イタリア製の上質なカーフスキンを使用したコレクションには、3種類のウォレット、機能的なジップフォリオ、カードケース、ラゲージタグなどがラインアップされている。その中でも幾何学的なデザインを採用した「カドガン エンジンターン」シリーズでは、3デザインが用意されている。ブルーを基調としたデザインに使用されている“コーンフラワーブルー”は、矢車菊(英名:コーンフラワー)の青い花の色のことであり、最高級サファイアの濃い青を表す色でもある。柔らかな光沢感を持つ印象的なブルーだ。
いつもと変わらないベーシックなスタイルに、ちらりと覗く“彩りとデザイン”。決して派手すぎず、強い色にも負けない主張のあるアイテムを、春の訪れとともに楽しんでほしい。
text : A.Matsutomo