1929年にアメデオ・テストーニが創業し、世界で最も美しい靴を作ることに心血を注いだというア・テストーニ。靴の内側とインソールを一体化させ、足への密着度を高めることで抜群の履き心地が得られるボロネーゼ製法で知られるブランドだ。すべての靴は、100を超える工程すべてを手仕事で仕上げられているという。
今回紹介する2018年の春夏の新作は、切り替えが一切ないホールカットで、履き心地はさらなる進化を遂げた。ソールには、クッション性に富んだラバー素材のシャークソールを採用しているので、軽く歩きやすい。長時間履き続ける必要がある場面には、この機能性が兼ね備えられているのはうれしいポイントだ。また、何層にも丁寧に塗料を塗り込んで創り上げられたムラ感は、イタリアらしい色気と同時に瀟洒な雰囲気を醸し出している。
スーツとの相性はもちろん、ジャケットとパンツのようなオフィスカジュアルの装いでも、エグゼクティブらしい品格を備えた洗練スタイルとなる。通常の手入れだけで美しさが保てるこの上質靴こそ、セルフイメージを引き上げてくれる強い味方となるに違いない。
text:kocco