120年もの歴史を持つドイツのラゲージブランドRIMOWA(リモワ)。創業以来、スーツケース作りにおいては先駆的な存在であり続けている。1937年には軽くて頑強な航空機素材に着目、世界で初めてアルミニウム製のスーツケースを開発した。さらに軽量性と耐久性を高めた凸凹のグルーヴ加工のデザインが登場したのは1950年。それ以降、世界中で認知され、憧れのブランドとしての不動の人気を誇っている。そんなリモワの数あるラインナップの中でも、男の旅心をくすぐるのがCLASSIC FLIGHTだろう。

CLASSIC FLIGHT Cabin Multiwheel® 35L 10万円 100席以上の飛行機のみ機内持ち込み可。※航空会社の規定により異なる場合がある。2泊程度の出張や国内旅行用サイズ
リモワがインスパイアされたという飛行機の絵柄をあしらった内装やリベットをデザインのアクセントにした外装など、このシリーズだけの細部の遊び心も魅力だ

銀色に輝くアルミニウムとマグネシウムの合金でできた強靭なシェルの風合いと角張ったクラシカルなデザインが、パイオニアの風格を漂わせる。シチュエーションを選ばないこのデザインは、高級ホテルであっても臆することなく持ち込め、存在感を示すだろう。

機能面では、全方向へ自由自在に滑らかに移動できるMultiwheel® system、ハンドルの長さを身長に合せて調整できる多段階式テレスコープハンドル、中仕切りの高さ調節が可能なフレックスディバイダー システム、セキュリティチェックが厳重なアメリカ旅行に便利なTSA LOCK®(運輸保安庁係官が合鍵を持ち、錠機構を破壊せずに荷物検査を行える国際的な鍵の規格)など、先進技術を満載に装備している。

ルックスと機能性を兼ね備えたこのスーツケースを手にした瞬間から、あなたは心をときめかせるかもしれない。だが、使い込むほどに魅力が増すのがリモワの真骨頂だ。キズや凹み、擦り切れたステッカーやそれを剥がした跡まで、まるでアートのように刻みこんで味のある風貌になっていく。旅の相棒として、これ以上ふさわしいものがあるだろうか。

editor's comment
ターミナル駅で、ツーリストが持つ年季の入ったリモワから目が離せなくなったことがある。あのカッコよさは理屈ではない。これから幾度となく訪れる旅の相棒として半永久的に使えることを考えれば、値段も高くなく、思い立ったときが買いどきだ。

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text:Kyo Kuon