イタリア人のアレッサンドロ・ベルルッティが「ビスポーク」のシューメーカーとして1895年に創業した「ベルルッティ」。完全主義者だったベルルッティが作る靴は、高い美意識を持つ当時の“ダンティ”と呼ばれるなど、人々の要求を満たし現在も高い人気を博している。
2018年秋冬の最新アクセサリーラインは「オフ ザ ロード」。贅沢なレザー「ヴィッテロフィオーレ」の一枚革から手作業で作られたため、この上なくソフトでしなやかな手触りで、ライダーの体を保護するボマージャケットで用いられるキルティング加工が施されているのがコレクションに共通の特徴だ。
ベストセラーのポーチ形財布「Itauba」は、ふたつあるマチと全開するファスナーで使い勝手も容量も満点。小ぶりな二つ折り財布「Essentiel」は、ジャケットやパンツのポケットに入る理想的なサイズだ。柔らかい皮革を使用しているので、しなやかでかさばらないのもGOOD。
なめらかな仕上げと、柔らかなキルティングとポリッシュ仕上げをミックスしたウィークエンダーバッグ「Cubeレザートラベルバッグ」。内部にはジップポケットが1つと、レザーで縁取ったフラットポケットが2つもあり、キーリングまでついている使い勝手のいい作りも魅力。週末のバイク旅行はもちろんのこと、出張にも大活躍してくれそうだ。
最後に、コレクションの発表と同時にベルルッティが公開したコンセプトムービーをご紹介したい。
アイスランドの荒涼とした辺境、ひとりのライダーが黒く湿った道をオートバイで駆けていく。やがて男は舗装された道をはずれ、ついには自らの足で切り立った断崖を登り始めた。眼の前には冷たく荒れた海がひろがる──。
孤独なライダーのように、多くを語ることのない30秒ほどのショートムービーがあなたの心をうずかせる……。ブランドのアイデンティティともいえる「レザー」を接点にした、クラシックなライダースタイルをエグゼクティブ秋冬の装いに取り入れてみてはいかがだろうか。
editor's comment
オートバイにはクルマとは違う魅力がある。それは、ライダーならではの"ファッション"。安全性や防寒を最優先にしながらも無駄をそぎ落としたシンプルなスタイルだ。同コレクションでは、今回ご紹介したアイテム以外にも、キルティング加工を施した各種バッグや伝統のビスポークスタイルによるバイカーブーツなど、ライダースタイルを取り入れつつ日常で使えるアイテムが揃っている。是非チェックしてほしい。
text:A.Uehar