話題の英国調スタイルを完成度高く仕上げるのであれば、合わせる小物の吟味も欠かせない。ビジネスの品位を崩すことなく、さり気なく個性を引き立てるアイテムを厳選してピックアップした。英国文化に根ざした本格ブランドの逸品小物たちは、身に着けるだけで装いのクオリティがアップするに違いない。
創業時から変わらぬ製法で作られる鞄の文化遺産~GLOBE‐TROTTER[グローブ・トロッター]
1897年に創業した老舗ブランド。その創業100周を記念して復刻されたコレクションが「センテナリー」だ。伝統のヴァルカン・ファイバーと革ベルトを配したデザインが、大旅行時代を想起させる。写真のトロリーケースは機内持ち込みが可能なサイズ。縦55×横40×マチ10cm。19万円。
問い合わせ情報
グローブ・トロッター 銀座 TEL:03-6161-1897
ステッキ代わりに持つ細巻き傘こそ英国の粋~FOX UMBRELLAS [フォックス・アンブレラ]
紳士を気取って英国調スーツを着込むのであれば、傘は細巻きかつフルレングスの一本を持って出掛けたい。フォックス・アンブレラは英国にて150年の歴史を誇る名門。ハンドルの素材にもこだわりを持つ。右/ワンギー(竹の根)3万8000 円、左/革巻き3万6000円。
問い合わせ情報
ヴァルカナイズ・ロンドン TEL:03-5464-5255
襟元をシックに引き締めるタブカラー式のシャツ~POLO RALPH LAUREN[ポロ ラルフ ローレン]
ラルフ ローレンが打ち出すドレススタイルは、英国貴族の装いに着想したものが多い。今季は英国調トレンドを考慮し、左右の衿羽根に持ちだし(タブ)を付けたタブカラーシャツをリリース。ネクタイを固定し衿羽根がバタつかず端正な印象となる。1万5000円。
問い合わせ情報
ラルフ ローレン TEL:0120-3274-20
本格仕立てでありながら現代的なしなやかさを兼備~三陽山長
伝説のドレッサーとして知られるウインザー公が世に広めたダブルモンクストラップ式のシューズ。日本の靴匠が仕立てるそれは、フレキシブルな製法を駆使した極めてソフトな履き心地が魅力的だ。本格的な英国顔にして、非常に快適であるのが嬉しい。9万円。
スタイルに威厳が加わる革製ドクターズバッグ~三陽山長
今季は鞄も英国スタイルのものが多彩にリリースされている。なかでも本式といえるのがドクターズ型の手提げ鞄。大容量が生みだす堂々たる威厳がポイント。三陽山長のこの品は、高級革を使った職人の手縫い仕立てである。縦20×横41.5×マチ11.5cm。30 万円。
問い合わせ情報
三陽山長 銀座店 TEL:03-3563-7841
シックな色気が匂い立つシルクのペイズリータイ~D’URBAN [ダーバン]
英国的でありながら流麗なエレガンスを主張するペイズリー柄のタイが今季話題だ。なかでもパープルは、高貴な印象が胸元に備わるカラー。ダーバンでは重厚なジャカード織りのタイプを種類豊富に展開する。各1万6000円(右から二番目のみ1万8000円)。
問い合わせ情報
レナウン プレスポート TEL: 03-4521-8190
胸元を立体的に見せる紳士に許されたアクセサリー~dunhill [ダンヒル]
昭和の時代にはお馴染みだったタイクリップが今新鮮だ。アクセサリーとしての一面もあるが、ネクタイを固定することに加え、ふんわりと胸元に持ち上げることで美しく立体的に見せることができる。シンプルなシルバー製が控えめで使いやすい。各2万5000円。
ドレッシーに決めるときは内羽根式のグッドイヤー靴~dunhill [ダンヒル]
ダブルモンクなどストラップ式の靴は比較的カジュアルな部類。よりフォーマルに装うなら内羽根式のレースアップシューズが望ましい。ベンチメイドと呼ばれるグッドイヤー製法が特徴の内羽根靴は、シックなトゥ周りの穴飾りが繊細で洒落ている。17万1000円。
袖口に気品と洒落感が滲むカフリンクスのある装い~dunhill [ダンヒル]
英国調のコーディネイトにこだわるならダブルカフスのシャツを。その際に必要となるのが、袖口を留めるアイテム。カフリンクスこそは約束事が多いメンズのドレススタイルにおいて、ビジネスシーンでの使用が認められている数少ないアクセサリーだ。3万7000円。
問い合わせ情報
ダンヒル TEL:03-4335-1755
text:zeroyon lab.
photograph:Ryohei Watanabe
styling:Mitsunori Aoyagi(Hamish)