2006A/Wよりミラノに拠点を置き、イタリア、ポーランド、日本とのコーポレートブランドとしてスタートしたTATRAS(タトラス)。2018秋冬コレクションは、タトラスが得意とするコンビネーションをテーマに進化したアイテムが豊富にラインナップされている。

注目は、2017年に人気を博したウールダウンコート「DONATELLO」(ドナテッロ)の新モデル「DOMIZIANO」(ドミツィアーノ)。縦に長いジップポケットが特徴の、タトラス定番のウールダウンコートである。着丈はやや長めだが、身頃にダーツが入っているので、立体的ですっきりとしたシルエットになっている。

高級オーダースーツにも使用されるイタリア・ロロピアーナ社のSuper150という軽量ウール(ウール×シルク)を採用することで、通常のウールと比べなめらかさと光沢感に優れたラグジュアリーな素材をダウンに落とし込んだ。「TASSULLO」(タッスーロ)はビーバーファーのようなイタリア製の生地を使用している。エレガントかつモードさを兼ね揃えるブルゾンは、胸とポケット部分の切り替えでスポーティな印象だ。

「RUMO」 12万円 (税別)

アームや襟に異素材を配したキルティングコート「RUMO」(ルモ)は、丈夫さと暖かな肌触りを兼ね揃えたウールヘリボーン素材とキルティングステッチが施されたナイロン素材を使用した、チェスターコート型のコンビネーションダウン。ウール部分はマスキュリンな印象の素材の中に温かみを感じる素材となっており、柔らかで心地良い肌触りを表現している。襟、ポケット、袖部分、後ろ身頃のウールの切り替えが個性的だが、タトラスらしいエレガントさを感じる一着に仕上がっている。

editor's comment
軽くて高い保温力のダウンジャケットは、真冬には手放せないアイテム。肉厚でボリュームのあるダウンはカジュアルなシーンでしか使用できないが、薄めできちんとした印象のダウンなら、スーツの上に羽織るなど幅広いシーンで活躍できそうだ。

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タトラス ジャパン

text:Rina Araki