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「COURB」はコンクリートのビルのようで群を抜いて無機質な印象だ。その他多くの移動や装飾を目的とした靴とは明らかに違う静的さ。逆説的でエポックメイキングな一足は都会でこそ映える。
(STYLE編集部)
ミニマルで美しいシルエットが目を惹く「COURB」はブルータリズム建築やインダストリアルデザインの世界にインスピレーションを得てデザインされたもの。“SHOES AS AN OBJECT”をテーマに“靴もインダストリアルデザインではないのか、オブジェとしてデザインしてもいいのではないか”という考えのもと創られたユニセックススニーカーだ。
単色でまとめたシューズは、モードなルックスの中にクラシカルな雰囲気も漂わせる。カジュアルからセットアップスタイルまで、幅広いコーディネートに調和し、スタイリッシュにきまるスニーカーだ。柔らかな革は足によくなじみ、全体を包み込むような感覚で、長時間の歩行も疲れづらい設計。
モダニズム建築の提唱者として有名なル・コルビジェ。建築分野だけでなく、絵画作品や版画、彫刻なども制作し“近代のダ・ヴィンチ”とも評されるマルチな才能を持っていた。そんな彼へのオマージュともいえる新作「COURB」でその才能を体感してみるのも面白いはず。
text:Naoko Tojo