扱い易いブルーシャンブレーを上質なテーラードジャケットに合わせる
チェック柄のジャケットは、B&テーラーのメイド トゥ メジャー。ゴージライン、胸ポケット位置も低めのバランスで個性のあるモダンテーラーリングだ。ここにあえて着込んだ雰囲気のシャンブレーのシャツを合わせ、タイドアップした羽鳥さんのVゾーンは、いま注目の、ドレスとカジュアルのハイブリッドスタイルだ。
シャンブレーシャツは、イセタンメンズのオーダー。生地によっては、オプションで洗い加工を施して、着込んだ風合いを加えることができるとか。羽鳥さんのシャツは自ら洗い、使用感を出している。衿羽根を長めにとったボタンダウンカラーは、あえてボタンをはずしてタイドアップ。カラークリップを使って衿元を絞る着方にしている。あえてカジュアルなシャンブレーシャツに用いることで、遊び心あるクラシックミックスを楽しんでいるのだ。ネクタイはナポリのマリネッラ。小紋柄の種類が世界一揃うといわれる有名ブランドは、「出世するネクタイ」としても有名だ。上質なシルクタイとシャンブレーシャツを合わせることに一瞬ためらうが、羽鳥さんのVゾーンを見るとその不安は解消するはずだ。
「クールビズなどノータイにワイシャツ一枚で出勤する際、通りすがりのウィンドウや、電車の窓に映るジャケットもネクタイもしていない自分が、どうにも格好がつかなくて、なんとも心許ない気分になる事がありますよね。そういうときは、シャンブレーシャツで出勤されてみては」。たしかにシャンブレーシャツならノータイでも違和感はない。オフィスに着いたら、デスクの置きネクタイを締めて、ときにはマイロッカーのジャケットを羽織って客先へ赴けば、夏場でもエレガントな身なりは必ずやビジネスの武器になる。
ちなみにパンツは国内テーラー、リッドテーラーのオーダーパンツ。ジャケットを開くとベルトではなくブレイシーズ(サスペンダー)で着ていることがわかる。このほうが、パンツのクリースがまっすぐ落ちて、シルエットがきれいに見えるのだとも教えてくれた。
text:Zeroyon Lab.
photograph:Yuko Sugimoto