1925年にイタリア、ローマで設立されたラグジュアリーブランドであるフェンディ。その3代目に当たるクリエイティブディレクター、シルヴィア・フェンディの手がけるキャッチーでフレッシュなメンズラインが、今男性のセレブリティから注目を集めている。
新作メンズバッグ「ピーカブー アイコニック エッセンシャル」は、2017年に発表されたウイメンズバージョンに比べると、まるで引き算を楽しんでいるような構造が特徴。よりミニマルになっても、上質さを損なうことはない。それでいて、ライニングの色やデザインの随所に遊びとユニークさを持ち合わせている。洗練された紳士の手に似合うはずだ。
特筆すべきは、「ピーカブー」のシグネチャーであるソフトな構造や、内部の2つのコンパートメントを分けるフレーム、ブリーフケース・ハンドルといったアイコニックな特徴を保ちつつ、軽量化を図ったことだ。メゾンの華麗な職人技やディテールへのこだわりは、バッグの両サイドに手描きでペイントが施された「T デザイン」にも反映されている。
レザー素材は、シボ感が特徴の最高級カーフレザー「クオイオ ローマ」や、光沢のあるクロコダイルを使用することでラグジュアリーに仕上げている。また開口部から覗くライニングも「ピーカブー」の特徴の1つだ。ライニングのポケットには、コントラストを成すプレーンのレザーやコーテッドキャンバス地の「FF」ロゴを採用。
確固たる自分像を持っている男性にこそ相応しい「ピーカブー アイコニック エッセンシャル」。女性からすれば、このバッグを手にしている男性は、「時代の流れを常に先読みしている」そんな男性なのではないかと感じられる。
text:Rina Araki