快適性の秘密は、定評のある機能素材
猛暑が続く日本の夏。ビジネスパーソンにとってジャケットを着るかどうかは悩ましい問題である。クールビズの普及によって軽装化は進み、ノーネクタイやジャケットなしのスタイルは広く受け入れられるようになった。とはいえ、すべての場面でカジュアルな服装が許されるわけではない。要職に就く者ほど、ジャケットがもたらす「きちんと感」が必要になるシーンも多い。
そこで重宝されるのが、軽快な着心地と端正な印象を兼ね備えた夏用ジャケットである。今春、麻布テーラーから登場した「麻布エアジャケット」は、まさにそんなニーズに応える一着。名前のとおり“空気のような軽さ”をコンセプトに設計されており、暑い季節でも快適に羽織ることができる。

麻布エアジャケットは多彩な生地からオーダーできるが、中でも夏向けに勧めたいのがイタリア・REDA(レダ)社の「REDA ACTIVE」である。REDAは1865年創業のテキスタイルメーカーで、主に高品質なウール生地を世界中のテーラーに供給することで知られる名門。その品質に加え、ウールでありながらシャツ素材としても使用できる軽さ、そして優れた機能性を兼ね備えるのがREDA ACTIVEの魅力である。
その特徴を詳しく述べると、まずは通気性に優れた織り構造により、蒸れにくく清涼感のある着心地を実現し、ウール本来の吸湿性や温度調整機能も生かされているため、汗ばむ季節でも快適さを保つ。さらにナチュラルストレッチ性や防シワ性も有するため、普段遣いはもちろん、出張時などにも重宝するはずだ。付け加えると、イタリア生地らしい美しい発色と滑らかな質感も魅力。高い機能性を備えながらも、ビジネスシーンにふさわしい落ち着いた上品さを携えている。
仕立てと技術が「きちんと感」を生む
麻布エアジャケットのもう一つの特徴が、軽さを追求した独自の仕立てにある。このジャケットは肩パッドや芯地を最小限に抑えたアンコン仕立てが採用されている。一般的に、ジャケットは軽量化するほどシルエットが崩れやすいという難点があるが、このモデルは長期間にわたり美しいラインをキープするよう、立体的なパターン設計が採用された。体に自然に沿うシルエットは、テーラリングを得意とする麻布テーラーならではの設計と言っていい。
そしてもう一つ、ジャケットの美しさを大きく左右するのが襟の表情である。軽さを売りとしたジャケットでは襟が浮きやすいことがあるが、麻布エアジャケットは、特殊なプレス技術によって上襟を立体的に構築し、そこから下襟が美しくロールするように形成。品の良さをもたらす自然な立体感を生み出した。軽い着心地でありながら装い全体が引き締まって見えるのは、この美しい襟によるところも大きい。


こうした細部の設計によって、快適さと上品さが両立されている。単に快適なジャケットにとどまらず、テーラードジャケットとしての品格をキープしている点が最大の特徴である。
カジュアル化の時代こそ、TPOを意識する
夏のビジネススタイルは年々、カジュアルダウン化が進んでいる。ポロシャツやカットソーにジャケットを合わせるスタイルも、いまや一般的になった。しかし、カジュアルダウンが進む時代だからこそ、TPOをわきまえた装いはむしろ重要になる。シーンに応じて端正な印象をつくれるかどうかは、ビジネスパーソンとしての良識や信頼感の証しとなる。シャツのように軽く羽織れて、なおかつ「きちんと見える」。そんなジャケットは、夏のワードローブにおいて非常に実用的な一着だ。

軽さや快適性だけを求めれば、ジャケットである必要はない。しかし「きちんと見える」ことが求められるのも、ビジネスの現実である。その二つを高いレベルで両立する一着として、麻布エアジャケットはこれからの季節の有力な選択肢になる。

麻布テーラープレスルーム
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