2025年の記憶を鮮やかに刻む100周年の特別モデル
仕事のパフォーマンスを高めるための習慣はいくつかあるが、多くのビジネスパーソンが見落としがちなのがオンとオフの切り替え、言い換えれば集中と解放のリズムである。張り詰めた状態を保ち続けることは、長期的に見ればむしろ生産性を損なう。だからこそ、意識的な解放の時間が結果的に仕事の質を高める。
週末や休暇を使った解放となると、旅行やレジャーなど選択肢は多い。翻って、日常的な解放はどうだろう。さらに日々自宅でもできるものとなると、これほど優れたものはないだろう。音楽である。耳から入る情報は、思考よりも先に感情に届くという。仕事終わりに聴き入る数分の音楽が、張り詰めた神経をほどき、心を別の場所へと連れ出してくれる。そんな時間のために、高品質の音響機器を「自分への褒美」として迎え入れるのも、成熟した大人らしい選択である。
そこで薦めたいのが、バング & オルフセンのセンテニアル・コレクションから登場した「Beoplay H100」だ。北欧デンマークで1925年に創業した同ブランドは、100年にわたって音とデザインの理想を追求し続けてきた。その節目を記念するモデルにふさわしく、Beoplay H100は、機能、音質、そしてたたずまいのすべてにおいて、特別な完成度を誇る。


まず特筆すべきは、その音質である。繊細な高音域から、深く沈み込む低音まで、一つ一つの音が立体的に立ち上がる。包み込むような音場感は、まさに“聴く”という行為を体験へと昇華させる。ノイズキャンセリング性能も極めて高く、都市の喧騒や生活音を遮断し、音楽だけの世界へと没入させてくれる。
デザインもまた、バング & オルフセンらしい洗練の極みだ。ミニマルでありながら、素材の質感は実に豊か。手に取った瞬間に伝わる金属とレザーのバランスは、工業製品ではなく“美しいツール”としての存在感を放ち、所有する喜びさえ感じられる。操作性や装着感にも妥協はない。長時間のリスニングでも疲れにくく、直感的な操作でストレスなく音楽と向き合える。自宅でのリラックスタイムはもちろんのこと、ビジネスの合間、出張の移動中など、さまざまなシーンにおいて自然と生活に溶け込んでくれるはずだ。

「褒美」とはそもそも消耗品ではない。自分の人生の成果として、少しずつ、しかし確実に価値を積み重ねていくものだ。日々の仕事に打ち込み、責任を背負い、選択を重ねてきた大人だからこそ、解放の質にもこだわりたい。音楽に身を委ねる時間をただの休憩で終わらせずに、自分を取り戻すための静かなリトリートとして味わいたい。
今回取り上げたBeoplay H100は、そんな成熟したビジネスパーソンにこそふさわしい自分への褒美である。オンとオフの境界を、美しい音でなぞり直す――その贅沢な時間が、明日の集中力を静かに底上げしてくれるはずだ。

問い合わせ情報
バング & オルフセン ジャパン
TEL:0800‐600‐0206
photograph:Kazuteru Takahashi
edit & text:d・e・w
