香港の「世界一安いミシュランレストラン」が日本初上陸

東京ミッドタウン日比谷のオープンで賑わう日比谷エリア。4月8日、そんな日比谷エリアに、もう一つ注目のスポットが誕生した。日比谷シャンテ別館1階に、香港で人気の飲茶店「添好運(ティム・ホー・ワン)」が日本初上陸したのだ。キャッチフレーズは「世界一安いミシュランレストラン」、昼11時から夜11時まで営業する。

添好運は、香港・中環にあるフォーシンズホテル香港の広東料理店「龍景軒」で点心師を務めるシェフが独立して作ったカジュアルな飲茶店。龍景軒は4年連続でミシュラン3つ星を獲得した名店だが、添好運も「手軽な料金で一流ホテルの味を楽しめる」と評判を呼び、2010年にはミシュラン1つ星を獲得。「世界一安いミシュランレストラン」と称され、香港にやってくる外国人観光客も訪れる世界的な有名店になった。現在は香港だけでなく、台湾などアジア各国、オーストラリア、アメリカ(ニューヨーク)に展開している。

添好運の創業者2人。フォーシーズンズホテル香港の『龍景軒』の点心師を務めたMak Kwai Puiシェフ(左)が、パートナーのLeung Fai Keungシェフ(右)と共に2009年に店を開いたのが始まり。

日比谷にオープンした添好運は、日本上陸1号店。日本の添好運も、香港同様に手軽な料金で一流の味が楽しめるという。さっそく、噂の点心を食べに行ってきた。

オーダーは香港と同じ方式

香港の飲茶店といえば、昔は湯気を上げるセイロを積み上げたワゴンが店内を行き交い、それを呼び止めて点心を見せてもらって注文する店が多かった。最近では各テーブルに置かれたオーダー表に客が食べたい数を書き込んで注文する店が増えている。添好運もその方式。テーブルのオーダー表にはメニューが中国語と日本語で書かれ、価格も明記されているので明朗会計。1品380~680円とかなりのお手頃価格だ。テーブルにはメニューの写真が印刷されたシートも置かれているので、「どんな料理か分からない」という心配も無用。

オーダー表を見ると、ビールやハイボールなどのアルコールメニューもあるので、「点心を食べながら一杯やる」という楽しみ方もできる(香港では飲茶店でアルコールを出す店は少ない)。各テーブルにはポットに入ったプーアル茶が置かれている。尋ねるとサービス料に含まれるとのこと。香港の飲茶店のように、好みの茶を選び、茶葉が入ったポットにお湯を継ぎ足し継ぎ足ししながら茶を楽しむスタイルとは違うが、始めからお茶代が料金に含まれているのはありがたい。

点心メニューは料理とデザート合わせて27種類。エビ餃子やピータン粥、焼売、春巻といった日本人に人気の点心をはじめ、大根餅や腸粉(チョンファン、米の粉で作った皮で具を包み、蒸した点心)、叉焼包(ベイクドチャーシューパオ)、オイスターソースとごま油で食べる温野菜、蓮の葉ちまき、肉を載せた蒸しご飯、モミジ(鶏の足の先の部分)の煮込みなど香港定番の点心も一通り揃っている。

四大人気メニューは、叉焼包、海老と黄ニラの腸粉、大根餅、マーライコウ(蒸しパン)とのこと。筆者も食べてみたところ、確かに香港の人気飲茶店で食べるのと同じ味わいだった。この4種はぜひ試してみてほしい。

今回は2人で出かけ、思い思いに好きなメニューを注文して7000円弱だった(サービス料込み、アルコールは注文せず)。2人とも食べすぎ、というくらいまで食べてこの値段だったので、普通は1人2000~3000円くらいで収まるはずだ。テイクアウトメニューもあるので、気に入ればお土産を買って帰ることもできる。

添好運の目の前には東京ミッドタウン日比谷があり、周辺にはさまざまな映画館や、宝塚劇場、帝国劇場などの劇場がある。昼11時から夜11時までと営業時間も長いので、会社帰りにふらりと立ち寄ったり、観劇の前後にちょっと点心で小腹を満たしたり、といった使い方もお勧めしたい。

添好運(TimHoWan)

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添好運(TimHoWan)

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