高級ホテルをオフィスにするとっておきの方法～グランド ハイアット東京

新連載「仕事力が上がる！　ホテル活用術」。第1回目に、ぜひお薦めしたいのは、エグセクティブのビジネスユースに特化し、専任スタッフ付きのビジネスセンターを設けている「グランド ハイアット 東京」だ。

数多くの大使館が存在し、六本木ヒルズや東京ミッドタウン、アークヒルズなど日本を代表するオフィスビルが立ち並ぶビジネスエリア・六本木に、2003年に誕生したホテルが「グランド ハイアット 東京」だ。国際的なホテルグループ「ハイアットホテルズ」のプレミアムブランド「グランド ハイアット」のひとつで、「ミシュランガイド東京 2018」において5パビリオンを受賞するなど数多くの受賞歴を持つ。ハイクオリティーなサービスをビジターでも享受できるとあれば、使わない手はないだろう。

さて、本題のビジネスセンターについて説明しよう。ホテルにおけるビジネスセンターとは、従来から見られたコピー、ファクシミリサービスはもちろんのこと、PCをはじめとするOA機器のレンタル、会議室の設置、喫茶サービス、翻訳・通訳などのセクレタリー機能を強化した情報受発信の拠点を意味する。提供するサービスのレベルはホテルによって大きく異なるが、「グランド ハイアット 東京」のビジネスセンターはとりわけ充実している。

特筆すべきは専任スタッフの存在だ。昨今では人員削減のため、無人化しているホテルも少なくないが、同ホテルのビジネスセンターでは営業時間中にかぎり、スタッフが1名ないし2名常駐し、ゲストのリクエストに迅速に対応してくれるのである。

なお、ビジネスセンターにおける具体的なサービスの内容は後述の通り。「出先でこんなふべんなことがあったなあ」といった苦い思い出を想像しながら読んでほしい。

いかがだろうか？　たいていの不便に応えてくれるのではないだろうか。特に名刺を切らしたときに連絡先だけでも印刷したい、また配布する資料のコピーを忘れていた、ちょっとした手土産をきれいにラッピングしてもらいたい、など。「あ、しまった！」と焦るような状況にも助けになるはずだ。

ビジネスセンターの実際の利用状況について、マネージャーの金城亜希子さんにさらなるサービスの活用方法を聞いてみた。

「デジタル化がここまで進む前は、調べ物をするためにホテルのPCを使うというケースが頻繁にございましたが、今は携帯端末が普及していますので、PCそのものを必要とするよりはPCブースを一時的なデスクスペースとして利用される方が増えています」と金城さん。薦めにしたがって早速ブースの一つを試してみた。

実際、その椅子に腰かけてみると適度な硬さが心地よく、体の向きを変えるだけでキーボード操作ができて快適である。最近はオフィスのフリーアドレス化も進んでいるので、自分の仕事に集中するためのパーソナルスペースを確保したい向きにも最適といえる。また、会議室も併設されているので、お客様を招いての商談や秘匿性の高い相談事などにも安心して使えるだろう。

「例えば、ホテル内の会議室で打ち合わせがあるとして、事前に我々に資料のデータを送っていただければ、ご指定の時間までに出力してご用意させていただきます。コンビニまで走ったり、書類を持ち歩いたりしなくて済むというわけですね。1日いただければ製本もできますので、用途に応じて使い分けていただければと思います」と気になるサービスも教えてくれた。資料のコピーに加えて製本まで頼めるならば、ぐっと見栄えのするプレゼン資料になるはずだ。

見落としがちだが、ホテルは初対面の相手と待ち合わせするのに迷うことがないランドマーク。そこで会議室を用意しておき、スムーズに商談となれば、かなりポイントを稼げると思うのだが、どうだろうか。うまくいけば、隣接のカフェで乾杯を！