別荘でもホテルでもない、会員制リゾートという“居心地”のよさ

「あなた、運転お疲れ様でした」
「なに、東京から2時間半だからね。まだまだ疲れちゃいないさ」
「それはそうですけど」
「軽井沢も久しぶりだな。このところ忙しかったから。あー、いい空気だ! 帰ってきたぞ!」
「ふふ。おかえりなさいませ。ほんとに気持ちいいわね。ねえ、あなた、早く荷物を置きにいきましょう」

駐車場からヴィラへの道すがら、小鳥のさえずりに耳を澄ませ、爽やかな風に吹かれながら歩く。軽井沢に来たのも久しぶりなら、夫婦で手をつなぐのもまた、久しぶりのことだった。

「いつもの部屋ね」
「ああ、ここに来るとなんだか安心するな。来年で定年だし、あと何回来られることやら」

結婚生活30年を迎えた熟年夫婦の穏やかな話し声が、高い天井へと吸い込まれていく。木目調の落ち着いた空間と心豊かにしてくれる調度品の数々。まるで誂えたかのように、心地よく二人を包み込む。

「あなた、お茶が入ったわよ。お天気もいいし、テラスでお茶にしましょう。あの子たちは、明日到着ね」
「ああ、最初に来たときはここで二人してコーヒーを飲んだよなあ。そのときは、まさか孫と一緒にここで遊べるなんて夢にも思わなかったよ」
「ほんとうね。あの子も仕事が落ち着いてきて」
「いい嫁さんをもらって、子供もできて、あいつも男の顔になってきたよな」

15邸あるヴィラには、ウッドデッキがある。ここで夫婦の会話を楽しむのもいつものこと。話が弾むといつのまにか柔らかな光が降り注ぎ、黙っていても木々の梢から聞こえる葉ずれの音が、二人を楽しませてくれるのだった。

「そろそろ寝ようかしらね」
「ああ、そうだな。なあ、母さん。いままで本当にお疲れ様。ありがとう。おやすみ」
「……どうしたんですか、急にそんなこと……」
「いや、なんとなくな。定年が見えてくるといろいろ思うところもあるのさ。家では照れくさくてこんな話もできないからね」
「……おかしな人ね。でも、私からもありがとう……」

我が家ともホテルとも違う、もう一つの家族の居場所。いつも同じ場所で、同じ時を重ねてきたからこそ、伝えられる言葉がある。こうして、一日目の夜は更けていった。

ゴルフにスキーに温泉に。楽しみが尽きない軽井沢の魅力を満喫

息子家族が到着すると、楽しみにしていたゴルフに興じる父と子。ひとしきり汗を流すと、孫を連れて親子3世代、男同士で温泉へと向かう。

「父さんもその歳で、アンダーパーで回るとは、ゴルフの腕は衰えないもんだねえ。接待ゴルフで鍛えた甲斐があったね」
「ははは。接待とはよく言ったな。まあ、まだまだお前には負けないさ」
「ねえ、じいじ。ぼくも一緒にゴルフ行きたいよ」
「そうだなあ、もう少し大きくなったら練習に連れてってやるぞ」
「えー、練習しなくちゃだめなの……」
「そりゃそうさ。ちゃんとじいじに教えてもらいなよ。パパより上手なんだから」
「よーし、じゃあ、練習の前に温泉にでもいくか?」

ヴィラの周辺には、ゴルフ場、スキー場があり、どれも軽井沢の大自然に包まれてロケーションは抜群だ。そして何よりの楽しみといえば施設内の温泉棟。浅間山を一望する浴場で心ゆくまで湯を楽しめる。温泉棟のウッドデッキでは、雄大な浅間山から吹く風が、子供の火照った頬を優しくなでていく。

その頃、一足先に湯をつかった女同士は…子供の世話は男に任せて温泉棟内のトリートメントサロンでリラックスタイムを楽しんでいた。

「本当に生き返ったようだわね」
「ねえ、本当に。お義母さん、まだまだ肌がきれいでうらやましいですよ」
「なに言ってるのよ。お世辞言ったって、何もでないからね」
「毎年こうやって招待していただくだけでも十分ですよ」
「そうそう。いつもあなたたちは隣のホテルに泊まっていたけど、そろそろヴィラを譲らないとなんて、昨日話していたのよ」
「え。そんなことを……でも……」
「いいのよ。いつもあの子を支えてくれて、かわいい孫を元気に育ててくれて。感謝してるんだから」

義母と嫁は、身も心もすっかりとほぐれたようだ。日常を離れて過ごす時間だからこそ、ぐっと距離が縮まるというもの。

お楽しみのディナーと男たちのバータイム。そして翌朝…

「わー、うまそう!」
「お前、毎年、それ言ってるぞ」
「ねえ、ばあばのお肉も一口ちょうだい!」
「こら。お義母さんの食べる分がなくなっちゃうでしょう」
「いいのよ。たくさん食べて大きくならないとだもんね」

ヴィラに隣接するホテルのダイニングで、いつもディナーが始まった。他愛のない会話に幸せを噛み締める家族の姿。そのようすを大きな窓から見える月が、静かに見守っている。

「お前とこうして二人で酒を飲むのも久しぶりだなあ」
「どうしたの? あらたまって」
「いや、まあなんだ。相続というと大げさだけど、お前たちに何を残してあげられるかと、このところずっと考えていたんだよ」
「まだ、そんな話をする歳じゃないだろう。元気でいてくれればいいよ」
「こうしたことは元気なうちに話しておいたほうがいいんだ。このヴィラだって母さんと二人でずいぶん楽しんだからな。今度はお前たちに使ってほしいと思っていたんだ」
「親父……」

人生には特別な夜がある。父と子にとって、今夜がそんな夜だったのかもしれない。家族で継承していく財産としての会員制リゾート。これからも人生を彩る場面の舞台となっていくに違いない。そして翌朝……

「あ、ばあば、じいじ、おはよう」
「おはようございます。お義母さんもゆっくり休まれました?」
「ええ、もちろんよ。それにしてもここの朝食はいつ来ても本当に気持ちいいわねえ」
「あの山の名前覚えているか?」
「じいじ、ボクのことバカにしてるでしょ。毎年聞いてるよ! あさまやま!」

家族そろっての朝食もホテルのダイニングでとるのが毎年の恒例だ。昨晩見上げた月夜とはうってかわって、浅間山を一望できる鮮烈な景色が広がる。昔から変わらない軽井沢の美しい自然に抱かれながら、「家族の思い出」がこれからも紡がれていく。

文中の設備写真は現時点での完成予想CG

会員権の第一期販売が6月から開始

<プリンス バケーション クラブ概要>

・会員権は施設の特性に合わせ共有制、預託制のいずれかを販売いたします。
・1口あたり年間 30枚のチケットを付与。(1室1泊につき1枚)
※30枚のチケットのうち、18枚は会員権を購入した施設で利用可能なホーム利用券として、12枚は他の会員制施設および全国のプリンスホテルで利用可能な相互利用券としてご利用いただけます。
・チケットは家族・友人・知人への譲渡ができます。
・年間を通じて同じ利用料金となります。
・全国のプリンスホテルやゴルフ場、スキー場を、会員特別料金でご利用いただけるほか、西武グループ各社の優待もご用意しております。
・今回展開する「プリンス バケーション クラブ」の施設もご利用いただけます。
・相互利用券では東急ハーヴェストクラブの施設を会員料金にてご利用いただくことができます。

<2019年7月開業予定の2施設の会員制ホテルについて>

(1)「プリンス バケーション クラブ ヴィラ軽井沢浅間」

・軽井沢 浅間プリンスホテルの敷地内に新設するプライベート性の高い15棟のヴィラタイプの会員制ホテルとなります。軽井沢 浅間プリンスホテル、軽井沢浅間ゴルフコースに隣接し、全棟(客室棟15棟)が80平米以上のゆとりある面積で、うち2棟は愛犬と一緒にお過ごしいただけるドッグヴィラとなります。日常の喧騒を離れ、ご家族やご友人とお気に入りの別荘で過ごすような、ゆったりとした寛ぎのひと時をご提供いたします。
・共有制の会員権として全15棟、総募集口数168口(別途(株)プリンスホテル所有分12口)を販売いたします。

(2)「プリンス バケーション クラブ軽井沢浅間」

・軽井沢 浅間プリンスホテル内の客室を転用した48室の会員制ホテルです。ホテル客室を改装し、ファミリー層や3世代に対応した客室を増設いたします。
・預託制の会員権として全48室、総募集口数540口(別途(株)プリンスホテル運用分36口)を販売いたします。

お問合せ資料請求

プリンス バケーション クラブ 品川ゲストサロン

電話番号:0120-20-1551
受付時間:10:00AM〜6:00PM(水曜日定休)


text:PRESIDENT STYLE