Audiのコンシェルジュサービスを使いこなす～アウディ オン デマンド

アウディが今年6月からプレミアム モビリティ サービス「Audi on demand」をスタートした。同サービスはミュンヘン、香港、シンガポール、北京、マンチェスターと世界各地で展開されているもので、アウディを有料で借り受け、思いのままにドライブできるシステムだ。これだけだとレンタカーのようにも聞こえるが、さにあらず。レンタカーでは、借り受けは当然ながら、乗り捨ての場合も営業所へ行かなくてはいけない。が、Audi on demandでは、対応エリア（※1）であれば、駅前や自宅など好きな場所にコンシェルジュが出向き、無料で借り受けと引き取りに対応してくれる（一部の施設内は例外あり）。

こうした付加価値が、プレミアムモビリティの持ち味となっているわけだ。羽田空港での借り受け、または引き取りの指定が多いと聞いて、それも納得。スタッフによるとサービスの利用者の動機は「純粋にレンタカーの代わりとして」、「輸入車経験のない人がアウディを体験してみたい」、「購入を検討していて試乗代わりに利用」など様々。わざわざ他府県からくる利用者も少なくないという。

では、実際の利用方法を紹介したい。登録はスマートフォンやPCから簡単に行なえる。手元にクレジットカードと免許証を用意したら、画面の指示に従って個人情報、カードと免許証に記載の情報を入力していく（※2）。会員登録が済むと、次に予約。希望の車種と利用日時、貸し出しと返却の場所などを入力すれば利用料金が表示される。今回はラインナップされた12車種から「Audi A5 Sportback 」をチョイス。

15分ほどで、登録と予約の作業は完了し、料金は4時間利用で1万2800円（税込み）だった。予約した日に、アウディからオプションの用意が必要かなど確認の電話がかかってくるので、相談したいことがある人も安心ではないだろうか。

利用当日、筆者が向かったのは指定したAudi on demand東京のある東京プリンスホテル。ロビーで待っていると、予約時間の5分前に準備が整っている旨を知らせる電話がかかってきた。ホテルの車寄せでコンシェルジュと対面し、傷の確認、操作方法などの説明を受けたら書類にサインをして出発OK。操作方法の説明は、こちらの事情に合わせて簡単に、または念入りになど指定できるのがありがたい。通常は長くて15分から20分前後の時間を要するが、すでに知識のある人や、急ぎの方は手短かに、と伝えればよい。また、事前にレクチャーの所要時間を含めて、何時に出発したいのかを相談しておくと、一層スムーズだ。

いよいよ、アウディが出発し、都内をクルージング。全長4.75m、全幅1.845m（ミラー含まず）と、なかなかの大きさだが、シートやインパネ周辺の作りなどは、ややタイトな印象で、スポーティな気分を高めてくれる。軽いアクセル操作でも力強さを感じさせるエンジンは、クルマ好きなら嬉しいに違いない。意外だったのは1.845mの幅がありながら、いたって取り回しやすい点だ。死角の車両を知らせるミラーのランプなど安全装備の数々のサポート以外に、きっと視界の確保が適切なのだろう。スポーティな味付けと運転のしやすさはドライブしたからこそ得られた感覚といえる。最後は指定した東京駅の新丸ビル前へ返却に向かう。10分ほど早めにつくと、すでにコンシェルジュが待機しており、傷の確認後、書類にサインをして利用は終了した。

なお、Audi on demandでは他にもこんなサービスが用意されている。

無論、Audi on demandは一般的なレンタカーに比べ、利用料は高額ではある。が、忙しい方や、スケジュールをスムーズにこなしたい方にとっては、きめ細やかに対応してくれるコンシェルジュの存在は、それ以上のバリューがあるように思える。

今回、3回に渡って、さまざまな新しい試乗スタイルを紹介した。気軽にクルマと出会える 機会として、ぜひ次は3社が手掛けるサービスを貴方に体験してほしい。