化粧品ブランド「THREE」を展開するACRO(ポーラ・オルビスグループ)は8月22日、メンズコスメブランド「FIVEISM×THREE」(ファイブイズムバイスリー)の商品発表会を行った。商品は2018年9月に発売となる。百貨店のメンズ館や化粧品フロアなどで展開する予定だ。
メンズコスメブランドは多数あるが、スキンケア製品が中心のところがほとんど。しかしファイブイズムバイスリーでは、メイクアップ製品が中心となる。
スタート時は11点のアイテムを揃える。ファンデーション、ハイライト、シャドウ、コンシーラー、パウダー、アイシャドウ、リップなどほとんどのアイテムがスティック状なのが特徴。メイクアップベースやクレンジングもバータイプというのが珍しい。
「女性のメイクのように、コンパクトやスポンジを使うやり方に、男性は慣れていません。フェイシャル、オーラルまわりでカミソリや歯磨きなどスティック状のものを使うことが多いので、使いやすさを考えて、スティック状、バータイプの商品を開発しました」(ポーラ・オルビスグループ広報)
パッと見てメイクしていると分からない自然な仕上がり
男性向けのメイクアップコスメということで、ベースメイク用とポイントメイク用のアイテムがラインナップされている。
ベースメイク用としては、まずバータイプのファンデーション「ネイキッドコンプレクション バー」。ナチュラルで健康的な仕上がりになっており、傍目にはメイクをしていると分かりにくい程度の仕上がりになる。カラーは15色あり、自分の肌色に合わせて選ぶことができる。
保湿効果のあるメイク下地「ネイキッドタッチ モイスチャライザー」、毛穴やテカリをおさえるパウダリーファンデーション「インジーニアスタッチ バー」、シミやにきび、クマなどを自然に隠す「コンシール バー」、シャープな表情にみせるハイライトの「リフレクター バー」、骨格の陰影を活かし引き締まった顔印象にみせるシェーディングの「コントゥアー バー」などがある。
ポイントメイク用としては、唇だけでなく目元や頬にも使える「ミラークールタッチ バー」、唇をケアしながら色を載せる「リップディフェンス」、クリームタイプのアイシャドウ「アイシェードトランス」など。アイブロウ、ネイルなどフルラインナップとなっている。
クレンジングもバータイプ。「メーキャップリムーブ バー」は炭を特徴成分とするクレンジングで、メイクをした部分に直接塗り、指でなじませて洗い落とすという使い方だ。
男性向けコスメということで、フルラインナップを揃えなくとも、メイクをしたい目的によって単品使いでいい。例えばシミやにきびが気になるなら、コンシール バーとクレンジング用を購入するだけでよい、とファイブイズムバイスリーではアドバイスしている。
ファイブイズムバイスリーのコンセプトは「男性のメイクアップのことだけを考えた商品ではありません。あえて目立たせず、しかしセンスアップできる、全体の印象をよくするための提案をしていきたい」
ターゲット層は、美意識が高く、美しくなりたいすべての男性。新たな価値観や物事に関心を持ち、ファッション感度が高くトレンドに敏感な男性。
また、もう一つターゲットが、経営者や管理職だ。会社を代表する立場にあり、発表会、イベントでの挨拶、投資家への説明階、メディアへの取材、会食など、対外的な印象を大事にしなければならない機会が多く、エグゼクティブのメイクの慣習化を提案している。
発表会の場ではエグゼクティブからこんな感想があったという。「年齢を重ねて顔の印象が変わってきたのは分かっているが、具体的にどう対処したら印象が良くなるのか分からなかった。この化粧品なら、そうした変化をうまくカバーして、自分の印象を良いものにできそうだ」
ちなみに、ブランド名の「FIVEISM」は数字の5、それに数字の3「THREE」を足すと数字の8となり、それを横倒しにすると∞、無限大、つまり無限に続くという意味を込めていて、国内のみならず、海外進出も視野に入れているそうだ。
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