「ジェムソン」の歴史は1780年に創業者のジョン・ジェムソンがアイルランドの首都ダブリンの“ボウ・ストリート”に蒸留所を設立したのが始まり。1970年代に同蒸留所を閉鎖して以来、長い時を経て再びボウ・ストリートで熟成して仕上げた希少なウィスキーが誕生した。ジェムソン ボウ・ストリート旧蒸留所は熟成スペースが狭く、大量生産は難しい。そのため流通量は限定されてしまう。
ファーストフィルのバーボン樽を用いて18年以上熟成されたウィスキーは「ジェムソン」の特徴であるスムースでバランスの良い味わいはそのままに、さらに豊かな個性を持つ仕上がりとなった。樽由来のトフィー、そしてナッティさが醸す芳醇さと複雑さは最後まで余韻として長く残る。
製造過程で加水によるアルコール度数の調整をしない“カスクストレングス”ウィスキーの販売は「ジェムソン」定番商品としては初めてのことであり、ラインアップの最上位に位置づけられるのも頷ける。
パッケージデザインにも“こだわり”が見られる。18面にカットされたボトルは18年の熟成期間を表している。蓋に銅板を用いた木箱にはジェムソン ボウ・ストリート蒸留所の地図が刻まれており、インテリアとして部屋に置いても映えそうな逸品だ。
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230年以上の歴史に思いを馳せながら、「ジェムソン」の世界を味わうのも楽しみ方の一つ。アルコール度数は約55%と高め。水を加えることで香りが開いていくのを感じながら飲むのが良さそうだ。
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