星野リゾート トマムは、1000ヘクタールにも及ぶ広大な敷地に、全室オールスイートの「リゾナーレ トマム」と、利便性の高いランドマークホテル「トマム ザ・タワー」の2つの宿泊施設を擁する、北海道最大級の滞在型リゾートだ。1年を通して、大自然を生かしたさまざまな感動を訪れる人に提供している。だが、このリゾートの大本命はやはり冬である。その魅力は最高の雪質を誇るゲレンデだけに留まらない。

「霧氷テラス」トマム山の標高1088メートルに位置する絶景ポイント。こちらは12月1日から25日まで

12月10日からオープンする「アイスヴィレッジ」は、このリゾートに冬の限られた期間だけ出現する氷の街だ。ウィンターシーズンならではの世界を存分に楽しむことができ、雪山がもはやスキーヤーやスノーボーダーのためだけのものではないことを教えてくれるだろう。

氷のBooks&Cafe

今年、新たに登場する「氷のBooks&Cafe」では、特殊ガラスに囲まれた暖炉のそばで、氷の椅子に座り、氷の本棚に並ぶ本を読みながら寛げるスポットだ。メニューには、氷のラテなどのドリンクの他、熱々のチーズフォンデュも楽しめる。

氷のBooks&Cafeでは、読めば心が温まる本がセレクトされている

氷のGAO

リゾナーレで提供されている、子どもの知的探究心を満たしてくれるアクティビティ「GAO」が、アイスヴィレッジにも登場。氷の楽器演奏や、氷のグラス作りなど、さまざまなアクティビティが用意されている。

「氷のGAO」は、寒さを生かしたアクティビティを豊富に体験できる人気スポット

氷のBar

氷のバーカウンターで提供されるカクテルは50種類以上。氷のテーブル席でゆっくりとお酒を味わえるスタイリッシュな空間。アルコール以外にも、ノンアルコールやジュースも用意されている。

氷のBar。もちろんグラスも氷でできている

氷のShop

氷や雪、アイスヴィレッジをイメージした雑貨などが所狭しと並ぶ。また、氷点下30度でも快適に過ごせるアウターや手袋なども豊富に取り揃えられている。

氷のShop。雪山に慣れていないゲストも、ここにくれば寒さ対策は万全

氷のホテル

アイスヴィレッジの営業終了後、氷のホテルでは、1日1組限定で宿泊体験ができる。ソファやベッドには、ふわふわのクッションやマットが備え付けられており、就寝時には、氷点下30度まで耐えられるアルピニスト用としても使用されるシュラフ(寝袋)に包まって眠る。

氷のホテル。翌朝目覚めても、まだ夢の中にいるような気分になるかもしれない

氷の教会

祭壇、十字架、バージンロードにいたるまで、雪と氷でできている教会。昼間は純度の高い透明な氷に光が差して水色に、夜は深みを増したアイスブルーに表情を変える。昼間はこちらで挙式を行う人だけが入ることができ、一般客の見学は夜のみとなっている(見学の時間帯は要確認)。

「氷の教会」。継ぎ目のない一枚の氷でできた教会は日常の世界にはない美しさ

アイスリンク&氷の滑り台

ファミリーで夢中になって遊べるスポット。滑り台はアイスヴィレッジの展望台からリンクのそばまで降りることができ、スピード感も楽しめる。

澄み切った空気と白銀の景色の中でのスケートは、幻想的であり爽快感も抜群
長い滑り台は、子どもだけではなく、大人にも人気

このアイスヴィレッジのオープンに先がけ、12月1日から展望デッキ「Cloud Walk」周辺での霧氷のライトアップが始まる。ライトに照らしだされた霧氷が360度に渡り煌めく光景は圧巻。運が良ければ空気中の水蒸気が凍る現象「ダイヤモンドダスト」を見ることもできるかもしれない。

冬は、暖かい春を待つだけの季節ではない。「冬だからこそ楽しめることがある」このリゾートを訪れたなら、きっとそう思えるはずだ。

editor's comment
かつて、ウィンタースポーツをしないのに、スキーヤーの友人たちと雪山へ行ったことがある。雪景色を眺めながら温泉に浸かってみたものの、正直一日で飽きてしまった。だが、このリゾートならば、冬そのものが魅力になる。ウィンタースポーツをする人も、しない人も、誰もが飽きずに冬の魅力を満喫できるはず。

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星野リゾート トマム


text:Kyo Kuon