好成績を出すため、シーズン中は禁酒

意外だとよく言われるんですが、現役時代は和食メインで肉はほとんど食べなかったですね。スポーツ選手はパフォーマンスが食事にかなり影響されるので、食生活にはかなり気を使っていました。

ジャイアンツ時代からよく通っていたのが札幌の寿司店「ふしみ」。お店を偶然見つけたとき、僕の出身地と同じ名前だったので縁を感じて入ったのが最初です。北海道の四季折々の魚をたくさん出してくれて、とてもおいしいんです。特に好きなのが毛蟹やサーモン。大将はとても気さくで人柄がよく、いつも黙っていてもその日の最高のネタを出してくれるんです。しかも驚くほど安いんですよ。だからファイターズに移籍して本拠地が札幌になってからは、チームメートを連れて、ほぼ毎日通っていました。今でも仕事などで札幌に行ったときは必ず寄っています。

2007年にMLBのボストン・レッドソックスに移籍してからも、和食中心の食生活を守るように心掛けていました。ホームでの試合のときは妻が和食を作ってくれていたし、遠征に行くときは通訳さんに和食の店を探してもらって行っていました。そのためストレスを感じず野球に集中できたので、いい結果を残せたのだと思います。

お酒も若い頃はよく飲んでいたのですが、28歳くらいのときにこのままではマズいと思い、シーズン中は禁酒しました。中継ぎ・抑えはいつ出番が回ってくるかわからないので毎日万全の態勢でスタンバイしていなければならないし、連投になることも多いからです。

でもその根底にあったのは1日でも長く現役で投げ続けたいという思い。そのためにはストイックになる必要があるのです。禁酒後は翌日に疲れが残ることが少なくなり、好成績を維持できました。

今は見た目重視で腹八分目です(笑)

現役引退後は肉も食べるようになりました。「東海亭」は昔からお世話になっている人に連れてきてもらった松阪牛専門の焼肉店。とてもおいしいので肉が食べたいときは迷わずここ。毎月1度は来てますね。一番好きなのはハラミ。肉自体にしっかり味があるし、厚みも大きさもちょうどよくて食べやすいんです。ハラミに限らず、肉はよく焼いて脂を落として食べています。あとはユッケも大好きで、必ずオーダーしています。

現役時代は一試合で体重が2~3kg落ちていたので、しっかり食べていましたが、引退後は運動量が減るので腹八分目を心掛けています。今の仕事は見た目も大切ですからね(笑)

岡島秀樹/Hideki Okajima
元プロ野球選手/野球解説者
1975年、京都府生まれ。94年東山高校からドラフト3位で読売ジャイアンツに投手として入団。以降、北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークスなどの日本プロ野球やボストン・レッドソックス、オークランド・アスレチックスなどのメジャーリーグで活躍。2016年現役引退。現在は野球解説者として活躍中。

寿し処 ふしみ

大将は気さくで食通。地元話を聞きながら、すすきので絶品寿司を食す。
北海道の高級海産物を季節に応じて出してくれる。野球選手やゴルファーなどスポーツ選手の常連も多い。予算は1万円程度(お酒込みで1万5000円程度)。ビール、日本酒、焼酎、ワインあり。
住所:北海道札幌市中央区南六条西4 新宿通り高瀬ビル1F
TEL:050‐5869‐0467
営業時間:17時~24時 不定休
席数:32席(2~12人利用可の個室あり)禁煙

東海亭

ハラミ、ザブトン、カイノミ……松阪牛の食べ比べができる焼肉の名店。
900日以上飼育された特産松阪牛や表彰されたチャンピオン松阪牛など、ほかでは味わえない肉が自慢。ケンゾーエステイトなどワインも豊富。
住所:東京都港区西麻布1‐13‐16
TEL:03‐3746‐4555
営業時間:17時~25時(24時LO 月~木)、17時~28時(27時LO 金・土・日)年中無休(年末年始除く)
席数:48席 カード可 喫煙可
公式サイト