子育てで、これだけはやらないと決めていること

「色がきれいですね。ターコイズブルーっていうんですか? いい色ですね」

取材当日、現場に到着して「新型セレナ」を見るやいなや、そう感想を語る平野啓一郎さん。平野さんは京都大学在学中に書き上げた『日蝕』で芥川賞を受賞し、現在は同賞の選考委員に。数々の著作が海外でも翻訳されるなど、日本を代表する小説家の一人である。その平野さんは2人の小学生を持つ父親。

「子育ては難しいですね。特別なことは意識していませんけれど、強いて言えば、大声で叱ったり怒鳴ったりしないことですかね。言うべきことはきちんと伝えますが、声のボリュームやトーンを上げない。子どもにとって逆効果になりますし、叱る側も疲れて、お互いにいいことがないので」

現在、共に小学生の女の子と男の子を持つ平野さん。倫理的な面では、多様性を教えることも大切にしているそう(本記事に登場する子どもは子役です)

特別なことは意識していないと話すものの、子どもたちにいろいろな体験を提供することには前向きのよう。新型コロナ禍の前は、家族で海外に出かけることも多かったという。

「コロナ禍になってからはもっぱら国内。印象に残っているところだと、釣り堀ですね。ある時、子どもが釣り堀を見て“あれをやってみたい”と言うので連れて行きました。市ヶ谷の釣り堀はコイが釣れるんですよ。コイは引きが強いから、釣り竿から伝わる感触も大きくて、だいぶ楽しんでいましたね」

子どもの“やってみたい!”をかなえる万能カー

今回、平野さんに体験してもらったのが、日産から新しく登場した「セレナ」の最上位モデル、e-POWER LUXIONである。その特徴を述べると、まずは静粛性の高さ。これに大きく寄与しているのが、第2世代e-POWERと遮音ガラスの採用である。

前者については、日産独自のe-POWERシステムをさらにブラッシュアップし、ロードノイズにエンジン音をかぶらせる技術などを新たに搭載。100%モータードライブの走りで、これまでにないほどの静粛性を実現した。後者の遮音ガラスは、一般的にフロントガラスのみに使用することが多いが、e-POWER LUXIONは1列目のドアガラスにも採用された。座席の前後での会話もストレスが少なく、家のリビングにいるような声量で会話ができる。

そしてもう一つの特徴が、世界で初めて(*1)ミニバンにプロパイロット 2.0が搭載されたことだ。プロパイロット 2.0は、高速道路の同一車線でのハンズオフ走行を可能にする他、ナビゲーションと連動して車線変更と追い越し、そして出口分岐をサポートしてくれる。遠方へ出かけた際なども運転の負担が軽減され、疲れにくいのが何よりの魅力。家族の会話に耳を傾けながらリラックスして運転できるはずだ。

*1 高速道路同一車線走行時に、時速40km以上でのハンズオフの機能がミニバンに世界初搭載(2022年11月時点、日産調べ)

「騒音は基本的にストレスですよね。特に車の中はプライベートな空間。私はよく音楽を聞きますが、その時に車内が静かなのはうれしい。会話もスムースにできますし。プロパイロット 2.0に関しては、こういう技術が進化すればもっと車に乗る人が増えるんじゃないかな。私の周りに別荘を持っている友人が何人かいて、最初は毎週末のように通うけれど、だんだん行かなくなってしまう。運転が好きでも、やっぱり疲れるようですね。そういう人がまた車に乗って出かけるようになるんじゃないですかね」

そして、ストレスや緊張を感じることの多いパーキングについても、e-POWER LUXIONには新しくプロパイロット パーキングという機能が搭載された。

これはさまざまなシーンで駐車をアシストする機能で、ハンドルはもちろん、アクセル、ブレーキ、シフト、そしてパーキングブレーキまでを制御する。今回のアップデートでは、従来の白線検知に加え、駐車位置周辺の路面模様とGPS情報を一緒に記憶するメモリー機能を日本初(*2)搭載。白線がない場所や奥まった場所でも、一度登録すればそこに近づくだけで自動起動し、ワンプッシュで駐車が可能となる。「運転に慣れていない人にとってはいい機能」と平野さんも納得。

*2 駐車位置周辺の路面模様とGPS情報を一緒に記憶するメモリー機能が日本初(2023年3月時点、日産調べ)

プロパイロット パーキングは、あらかじめ駐車位置を登録しておけばボタン操作のみで自動で駐車が完了する。モニターには車後方と、上空から見た車の周辺状況が映し出される
現在はそれほど車を運転する機会が多くないという平野さん。「特にミニバンのように大きな車は不安になる人も多いと思う。自動で駐車してくれると安心」と話す

さらに今回は、車外から車を前後に動かすことができるプロパイロット リモート パーキングも備わった。パワーオフの状態で、車外から専用キーの操作により車の始動と、前後の移動が可能に。狭い場所での乗り降りや荷物の出し入れの際、車を少しだけ動かす手間はドライバーなら誰しもが経験済みのことだろう。その移動が車外からボタン操作のみで行えるという便利な機能だ。加えて、車の後方のスペースが狭い場合も、通常の約半分のスペースで開閉できるハーフバックドアを搭載したデュアルバックドアを採用。バックドアからの荷物の出し入れも容易になった。

「全体としては、子どもたちに優しい車という印象ですかね。乗ってみて感じたのは、想像以上に室内が広いこと。室内が広いと子どもたちはやっぱり喜びますよね。それと、うちの子どもたちは実は乗り物酔いをすることがあって、車に乗る時は酔い止めを飲ませて、寝させることもあります。その時に室内が静かなのはありがたいですね。この車で出かけるとしたら? どこにでも良さそうですけれど、そうだな……海なんかいいかもしれませんね。荷物もたくさん積めますし、海で遊んだ後も、さっと着替えてそのまま車に乗り込めますし。アウトドアにいいんじゃないかな」

日帰りの外出から泊まりがけの旅行まで、あるいは都心のアミューズメントやミュージアムから、海遊びやキャンプなどのアウトドアまで。人数や荷物の多寡、距離の長短を気にする必要がない万能感が新型セレナの一番の魅力だと言っていい。子どもの“やってみたい!”をおしなべてかなえてくれそうなミニバンである。

©ogata_photo

平野啓一郎(ひらの・けいいちろう)
小説家。1975年に愛知県で生まれ、2歳から福岡県で過ごす。京都大学在学中の1998年に『日蝕』を書き上げ、翌年に当時最年少の23歳で芥川賞を受賞。ベストセラー『マチネの終わりに』(2016年発表)や『ある男』(2018年発表)は共に映画化され、翻訳版が海外でも刊行されている。2020年より芥川賞の選考委員。近著に「自由死」を扱った長編小説『本心』、昭和の文豪の思想と行動の謎を解く『三島由紀夫論』。

日産自動車 お客様相談室

TEL:0120-315-232
受付時間 9:00~17:00(年末年始を除く)


photograph:Masahiro Okamura(CROSSOVER)
hair & make:Miki Nonaka
edit & text:d・e・w