自分自身の明るく健康的な印象を大切にしている
当社はクリーニング業ですから服装で一番大事にしているのは清潔感です。500人弱のルートスタッフ(外交員)には制服として、紺のブレザー、ブルーのワイシャツとネクタイ、グレーのズボンを支給しています。お客様のお宅へうかがうので、不快感を与えてはいけません。爽やかな身だしなみを徹底しています。
私も仕事中は相手に与える印象を第一に考え、清潔感を重視しています。ワイシャツは白の綿100%が定番。25年前からメーカーズシャツ鎌倉です。メードインジャパンでリーズナブル。それに私が育ち、長年暮らしてきた鎌倉への思い入れもありますね。
ネクタイはブルー系のレジメンタルが基本です。社内外には、私が40年間、サーフィンを続けているのを知っている人も多く、ブルーは波乗りのイメージを思い起こさせます。ブルーは明るく、開放感があり、自然で健康的な印象があるので、そのイメージは、大事にしたいと思っています。ネクタイは贈り物でいただくことも多く、その場合は色柄関係なく、喜んですぐにその場でつけさせてもらっています。
親しみやすさで社員と接するよう心がけている
私の経営スタイルも服装同様、自然体です。白洋舍は創業家が5代続き、関係ない社長は私が初めてです。創業家のトップはカリスマ性があり、本当は気さくな方なのに、社員は何となく近寄りがたさを感じるものです。私は服装も人当たりも親しみやすさを大事にして、経営と現場の距離を縮めていきたいと思っています。
その一つの試みが、今年6~9月に全国の拠点を回り社員と本音で話す車座会議。これは当社が6月にクリーニング料金を上げた際に掲げた「品質保証新宣言」に伴う座談会です。値上げするからには一層努力してお客様にさらなる付加価値を提供していきたい。そのために私も含め、社員一人ひとりがそれぞれの立場で「何ができるか」を考え、それを実行していくことが大切です。
ある店舗スタッフが「私は今までお客様の要望はしっかり聞いてきました。これからはそれだけでなく、私なりに何か一つご提案するようにしたいと思います」と発言しました。いつもヒットするわけではありませんが、それをきっかけにお客様と言葉と気持ちのキャッチボールが始まると思います。
愛用の逸品~上司から贈られた「クロス クラシックセンチュリー」
松本 彰/Akira Matsumoto
1958年生まれ、神奈川県立湘南高校、慶應義塾大学商学部卒。1981年、第一生命保険(現第一生命ホールディングス)入社。2009年白洋舍人事部長。17年3月から代表取締役常務執行役員。18年3月から現職。
text:Top Communication
photograph:Hiroshi Noguchi
make & hair styling:Tetsuya Sawada