何本持っているかより、何を持っているかが大切

Q. A.ランゲ＆ゾーネを薦める理由は？

ケースなどの外装、文字盤、とりわけムーブメントの製造や仕上げにおいて、価格によってクオリティーが変わるということが多くのブランドで見られますが、A.ランゲ＆ゾーネではそういったことがありません。シンプルな「サクソニア」でも、コンプリケーションの「ダトグラフ」でも、クオリティーは同一です。ある意味、A.ランゲ＆ゾーネの100万円台のモデルは最もコストパフォーマンスに優れているかもしれません。

一生ものとして時計を選ぶ際、そのブランドのものづくりに対する姿勢がしっかり見えることは一番大切なポイントです。購入から50年以上経過して修理が必要になった場合、パーツ保有期間が限定されるなどの理由で、修理不可能として返却するブランドもあります。

何十年経とうが、パーツのストックが全くなかろうが、それを製作してでも必ず直してくれる安心感と誠実な姿勢。それこそがA.ランゲ＆ゾーネをお薦めする最大のポイントです。

Q.「サクソニア」を薦める理由は？

「サクソニア」というモデルはA.ランゲ＆ゾーネの中では手に取りやすい価格帯なのでエントリーモデルとして見られがちですが、ムーブメントのクオリティーは非常に高く、他ブランドの同価格帯のモデルと比較して優位性は感じても、劣るところが見当たりません。

また、原点回帰という旗印のもと各ブランドが古典風な新作を出すものの、見識のある時計愛好家の中には完全な原点回帰が成されていない事にフラストレーションを感じる人が多くいます。現代ではファッション性重視の大径ケースが大半の中、サクソニアは35mm径というケースサイズ。あえて真のクラシックサイズを登場させているところは本当にすごい。そしてこの35mm径の魅力は、歳を重ねるほどに愛着が湧いてくるサイズであることです。ファッション性にとらわれすぎると、今の自分や現在持っている服についつい合わせてしまいますが、せめて5年後、10年後の自分自身の理想像に似合うものをイメージするという、先を見据えた選択も重要だと思います。

選択するサイズはご自身の体格に関係するものの、やはり本格的なクラシックサイズのサクソニアを選ぶ行為そのものが格好良いと思います。それは、もの選びの極意を知っている方の行動でもありますから。

Q.「最初の1本」を購入する際のポイントを教えてください。

何本も購入できる境遇のお客様は別として、通常は1本目だからこそ失敗したくないでしょうし、飽きてしまうものも選びたくないはずです。一生涯の途中で廃棄せずに使い続けるだけのポテンシャルがあるもの、次の代に譲るだけの値打ちがあるものが基準ではないでしょうか。

もちろん「予算ありきです」という方には別の選択肢もありますが、1本目だから、初めてだからといって低価格帯から安易に選ぶことは、結局のところ無駄になる可能性も高く、機械式時計の魅力が十分に実感できないかもしれません。私の知る限り、最終的に時計愛好家が感じることは、「今自分が何本持っているかより、何を持っているか」が大切ということです。

Q.アイアイイスズで購入するメリットはどんな点でしょうか？

当店の最大の魅力は、同一店舗内での取り扱いブランド数が国内最大級であるため、わざわざ別の店舗に足を運ばずとも候補モデルが比較できることです。低価格帯から商品を揃えているため、どこが違って価格がどれだけ違うかなどを納得しながら時計選びができます。また、さまざまな価格帯を揃えているので、プレゼント需要にも対応できます。