アールデコに範をとった上質なクラシシズム

英国スタイルの枢要はクラシックであることだ。クラシックの本質はアンダーステートメント(控えめ)であることは言をまたないが、そこに、今風の個性を添えるのが現代的な英国スタイルといえるだろう。

ここで取り上げるフレデリック・コンスタントの「クラシック カレ オートマチック ハートビート」は、そんなスタイルづくりに格好の腕時計である。全体に漂うのは品の良いクラシシズム。それはこの時計のレクタンギュラー(長方形)ケースが20世紀初頭に隆盛したアールデコスタイルを踏襲しているからだ。さらに、そこに程よい個性を添えるのが、12時位置にローズゴールドで縁取りされたラウンド形のオープンワーク。スイス製機械式ムーブメントの一部が、時計裏面のシースルーケースバックからだけでなくダイヤル側からも見える仕様となっている。

古典を踏まえればこそ漂う品格を基調としながら、単なるクラシックではない今風のアクティブな個性も宿す。さらにこの出来栄えで20万円を切るプライスも特筆に値する。手の届くラグジュアリーを標榜するこのブランドの本領発揮だ。

最初の機械式時計にも好適な良心的なブランド

フレデリック・コンスタントは、スイス・ジュネーブを拠点とする時計ブランド。1994年、ダイヤルにオープンワークを施した「ハートビート」を発表し、大ヒット。その名を広く知らしめた。中でも、「クラシック カレ オートマチック ハートビート」はビジネスユースにふさわしい品格を宿している。ほかにブラックのダイヤルにブラックのストラップを合わせた日本限定モデルなど多数展開。

問い合わせ情報

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フレデリック・コンスタント相談室
TEL:0570‐03‐1988


edit & text:d・e・w
photograph:Shoichi Kondo