「オンで着けるならグリーン」の理由

ハンティング・ワールドといえば、ダークグリーンのような色みのバッグをイメージする人も多いだろう。3層構造の独自素材、バチュー・クロスを使ったサファリ向けのバッグは、軽くて耐久性に優れることから多くの支持を集めてきた。

このバッグのイメージが強すぎるせいか、それほど語られることがないが、じつはハンティング・ワールドで根強い人気を得るのが腕時計。同ブランドが得意とするサファリテイストのデザインと、機械式でも5万円程度で入手できる手ごろ感がその理由だ。今年はその腕時計のラインアップに、バチュー・クロスのオリジナルカラーを想起させるグリーンのダイヤルを備えたモデルが加わった。

丸形ケースの「ホライゾン」は、ダイヤルにブランドシンボルであるエレファント形のオープンワークを施したデザインを特徴とする。ケースの裏蓋もシースルーバックを採用し、時計の表裏両面から日本製の自動巻ムーブメントを楽しむことができる。スーツからジャケットスタイル、さらにオフタイムのカジュアルな服装にも合う、汎用性の高い一本である。

もう一つの「グラントノー」は、その名の通りトノー形ケースを備え、6時位置のスモールセコンド内にブランドシンボルをあしらったモデル。ケース幅27.3mmという小ぶりなサイズに加え、リーフ針やローマンインデックスなど、全体にクラシカルな気品が漂う。英国調をはじめ、正統的なスタイルにうってつけのモデルとなっている。

いくら開放的になる春夏シーズンといえども、ビジネスの場で行き過ぎた色みは厳禁である。その点、こんなグリーンのダイヤルなら、ビジネスの定番色であるネイビーとも相性は良好。爽やかさがありながら落ち着きもあり、程よい個性を演出するアクセントとなる。着用する際は手元だけだと唐突感を与えかねないので、ポケットチーフの色も合わせるとまとまりが生まれ、コーディネートが洗練されるはずだ。

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text:d・e・w
photo:Kazuteru Takahashi