この時計は、こんな男を物語る
・アンダーステートメントな感性を持つ
・トレンドよりもタイムレスを求める
・ものづくりの熱意に引かれる
量を追わず質を求めるファミリービジネスの真骨頂
高級時計ブランドの多くは大きなグループの傘下に入り、いまやショパールのようなファミリー企業は数社を数えるだけになった。ファミリー企業のアドバンテージはオーナーの意向が直接製品づくりに反映されることだ。ショパールの成功はそれゆえにこそだ。
ショパールの共同社長カール-フリードリッヒ・ショイフレは1996年にショパール マニュファクチュールを設立し、ショパール創始者ルイ-ユリス・ショパールへのオマージュとして、その頭文字をとり「L.U.C」と名付けた完全自社生産のムーブメント製造に乗り出した。
第1号機、キャリバーL.U.C 1.96(現96.01-L)はいきなり、ツインバレル、マイクロローター式の自動巻き。しかも驚いたことにジュネーブ・シール、スイスクロノメーター検定(COSC)と二つながらに獲得。美観と高精度を認定された高級機のお墨付きを得たのだ。これは高級時計のシーンを変えた事件であった。「マニュファクチュール」という言葉が大はやりで、実態もなく宙を舞うような時代だったが、時計製造の全工程自社生産というショパール マニュファクチュールに嘘はなかった。ファミリー企業だからこそできた英断だっただろう。
2016年はL.U.Cキャリバーが世に出て20周年のアニバーサリーイヤーだった。この年の新作モデルが「L.U.C パーペチュアル ツイン」。複雑機構の永久カレンダーをなんとステンレススティールのケースに内包。複雑機構のステンレススティールケース・バージョンはまず見ない。破天荒というべきか。
今年の新作は同モデルにローズゴールドケースのモデルが追加された。グレー文字盤とのカラレーションは抜群でなんとも上品。高級感のある大人の時計である。
問い合わせ情報
ショパール ジャパン プレス
TEL:03-5524-8922
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