ベルルッティといえば「ヴェネチアレザー」で有名だ。手染めによる深い色合いが美しいヴェネチア生まれのレザーで、ベルルッティが独占的に使用することができる。今回紹介するのは、そのヴェネチアレザー製トローリーバッグの“ライニング”として使われていたナイロン素材を用い、手作業で作られたアイテムたちだ。

特筆すべきは、ナイロンと工業用布を組みわせた新素材の「スクリットナイロン」。従来のナイロン素材よりも耐久性や撥水性に優れ、軽さやしなやかさも備えてまさに秀逸。またデザインでは、ベルルッティを象徴する意匠のひとつである、18世紀頃のカリグラフィーをモチーフとした「スクリット」柄が、同系色のジャガードで刺繍されているのだ。シリーズには、クロスバッグやトート、ボストンやバッグパックなど種類も豊富。どのバッグも存在感抜群で、多くのオシャレを経験してきている、大人なファッショニスタたちをも唸らせる魅力がある。

「Complice(コンプリース)」17万7000円(税別)カラー:ネロ、カーキ 身体に馴染んで持ちやすいクロスボディバッグ「Complice(コンプリース)」。大きめのスタイルなので、機能性も抜群だ。
「Esprit(エスプリ)」7万6500円(税別)カラー:ネロ、カーキ クラッチや必需品を収納するオーガナイザーとして、また同シリーズのバッグインバッグとして使用するのもおススメだ。

ベルルッティの革製品を“ライニング”としてサポートしてきた素材が主役となったナイロンスクリットシリーズ「B-Way」。それを引き立てるかのように、ディテール部分で用いられたヴェネチアレザーが放つ名脇役にも似た存在感にも目を奪われる。エグゼクティブのカジュアルスタイルにうってつけではないだろうか。

editor's comment
オシャレ好きであれば一度は手にしたい憧れのブランド、ベルルッティ。パリのアトリエは衣服から靴まで全身をフルオーダーメイドできる世界で唯一のメゾン。憧れを手に入れるには、まずは手始めにカジュアルシリーズからという選択肢もありだろう。

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text:A.Matsutomo