ラグジュアリーブランドが生み出す、この上ない質感
「履いている靴が、その人の人格そのものを表すものである」と言われることがある。鞄もまたしかりだ。ことビジネスにおいては、鞄ひとつの印象で仕事に対する姿勢や能力を判断されることも少なくない。身の回りの所持品がどう扱われているのか、心配りが行き届いているかどうか見られていることを留意しておきたい。そこで、良きビジネスパートナーになる鞄として挙げたいのが、ブルガリのビジネスライン「ブルガリ・ブルガリ マン」のブリーフケース。ブルガリのアイコニックなウォッチのひとつである「ブルガリ・ブルガリ」から着想を得たシリーズとして2014年に登場して以来、ブランドの新たなスタンダードとして定着している。
上質なグレインカーフ(生後半年以内の子牛の革に加工を施したもの)を惜しみなく使い、ハリがありながらしっとりと手に吸いつくような感触を堪能できる。内側の荷室内に大きなサブポケット、外側にもオープンポケットをしつらえるなど機能面でも申し分ない。ハンドルに取りつけられたレザーストラップには、まさに「ブルガリ・ブルガリ」の美意識を継承する証として、半円状のロゴ入りプレートが付いている。それを知る人であれば初対面での緊張を和らげるような会話のきっかけも生まれるかもしれない。
鞄とは荷物を入れる役割を果たしながら、同時に隠す役割も担っている。重要な書類を持ち運び、秘するものを隠匿しておく入れ物としても、どこか物静かで、信頼性を感じさせる「ブルガリ・ブルガリ マン」のブリーフケースは最良の選択のひとつといえよう。
text: Masato Nachi
photograph: Kazuya Aoki
styling: Yoshiki Araki