オンタイムにおけるカジュアルスタイルが市民権を得ている昨今、夏期の職場では半袖ポロシャツ一枚姿のビジネスマンも少なくない。しかし妙齢の男性が休日然とした装いで仕事に向かうのはいかがなモノだろう? ノージャケットであっても、どこかに大人らしい“キチンと感”が欲しいもの。そんなとき胸元に一本筋をとおしてくれるネクタイは、大人の品格を表現する重要なアイテムとなる。第四回目では、爽やかなドライタッチとシックなルックスが同時に楽しめる、麻混素材のネクタイを取り上げる。
清涼感と大人の品格を追求するなら断然麻混のネクタイを
▼テキスト
古来、夏の素材として衣服に使用されてきた麻。独特の張りがあり、暑いに日に身に着けても汗がベトつかず、サラリとした風合いが持続するからだ。また吸湿速乾性を備えた機能素材でもあり、夏の服地として重用されてきたのである。しかし、ことタイの場合、麻100%では独特のヨレ感が表面に強く出てしまい、ビジネスの雰囲気にそぐわないという難点がある。そこで折衷案として考え出されたのが、麻×シルクなどの混紡素材によるネクタイだ。麻ならではのサラリとしたドライタッチに、シルク由来の光沢感や滑らかさによりドレッシーな気品を兼備したネクタイは、いわば究極の“良いとこ取り”アイテム。暑い日を快適に過ごしつつ品良くシックに装いたいと考える人は、ぜひ麻混タイを試してみてほしいい。
1970年のデビュー以来、コンテンポラリーなスタイリングと、卓越した技術に裏打ちされた高品質のアイテム作りで常にシーンをリードしてきた日本の名門メンズブランドD'URBAN(ダーバン)。シックでありつつ現代的な機能性を取り入れたスーツを始め、ハイセンスなクロージングアイテムをトータルにそろえて展開する。実用目線で服装を整える合理派のビジネスマンから強い支持を得ている。
毎シーズン、ハイセンスな麻混のネクタイをリリースしており、特に夏期にリリースするモデルは薄手でありながら張り感を持つ麻を厳選するなど、通気性に加えドレッシーな品格を追求している。使いやすい無地の他、柄をあしらったモデルもヘビーなルックスにならぬよう、淡いトーンで軽さを演出するなど、配慮を尽くした仕立てがポイントだ。
styling:Mariko Kawada
edit & text:Zeroyon Lab.
photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)