本特集では出張における三段活用法と題して、用途にあわせた“3バッグ体制”をリコメンドする。スーツやノートPC、仕事の資料など大荷物の運搬に適した「トロリー」。客先に出向く際のスムーズな移動を約束する「ブリーフケース」。そして夜間や私用の外出に重宝する「多目的バッグ」。この3つをそろえておくことで、出張のあらゆるシーンを合理的かつスマートに済ませることができるからだ。

第4回は、国産バッグメーカーの老舗であるエースに注目してみよう。

ビジネス的な実用を極めた優れた機能性に注目

移動自体がストレスとなりがちな出張のシーン。できるだけ荷物はコンパクトに、バッグは機能的なデザインであることが望ましい。しかし軽さを重視すると使い勝手に不満が出るといったこともある。たとえば軽量な樹脂製トロリーなどは、取り回しがラクであるぶん、内容物が取りだしにくいモデルも少なくない。また、両手を空けておくこと意図するならばリュックはベターだが、外観的にビジネスの場にそぐわないこともあるだろう。

そういったちょっとした不満に対し、適確な解答で着実にファンを増やしているブランドがある。それが日本のエースだ。1940年に大阪で誕生した鞄商をオリジンとするエースは、1953年に東レの新素材ナイロン製バッグを業界で初めて開発し、その名を轟かせた古豪メーカー。60年代からは旅行用バッグを手掛け、昨今ではモバイルバッテリーとトラッキング機能を備えた「MAXPASS SMART」シリーズを打ち出し話題をさらった。日本製ならではの精緻で、ユーザーのかゆいところに手が届く、利便性の高いデザインは、特に必見だ。

空港の検査場でPCの取り出しにも慌てない

トロリーケース DPキャビンワン(縦50×横40×マチ25cm)3万4000円/ace

ポリカーボネイト製のトロリーケースは軽量だが、外部にポケットを持たない設計が一般的だ。そのため急いで小物を取りだしたいときも、メインコンパートメントを開けなければならず手間がかかる場面も多い。しかしこの新作トロリーは、主室とは別にノートPCなどを瞬時に取りだせる別ポケットを搭載している。しかもそのポケットは脱着式という斬新な機能性を兼備する。これなら空港の検査場でPCの取り出しに慌てることもなく、また移動中に頻繁にPCやタブレットを利用したい出張族にも満足できるはず。

トロリー上部のポケットがワンタッチで取り外せる

取り外し可能なフロントポケットは、仕切り付きのアコーディオン内装となっており、ノートPCをはじめデジタル小物をシステマティックに収納できる設計。単独のハードケースとしても使用可能なデザインだ。