Q 夜のレセプションに備えるには
A フォーマルに通じる装いで、場に気品を添える
新製品発表会や創立記念パーティといったレセプションでは、それなりに華やかなスタイルで出席するのが主催者への気遣いというものだ。会の趣旨にもよるが、普段のオフィススーツで臨むことは避けたいものだ。そこで着こなしたいのがベストを着込むスリーピース。フォーマルの正礼装にも似た凛々しいスーツスタイルとなるからだ。シャツはもちろん清潔感ある白地に、ネクタイは無地を基本とした艶やかなシルクサテン製のものを合わせればドレスアップの完成だ。シーンに対するリスペクトを、きちんと服装という形で周囲に示したい。
HACKETT LONDON(ハケットロンドン)のスーツの魅力とは?
希代のドレッサーと称されるジェレミー・ハケット氏が手掛ける英国メゾン。クラシックフランネルを使用したストライプ柄の一着は、古き良き英国服の象徴。
青柳さんが教える英国調を取り入れる方法
ファッションディレクターの青柳光則さんが、英国調を上手に、無理なく取り入れる方法を解説する。ぜひ、スーツの着こなしのヒントとして覚えておきたい。
POINT1 本場、英国の生地を使ったスーツを着る
フォックス ブラザーズは、英国の老舗生地メーカー。とくにフランネル生地のスペシャリストとして知られる。
「イタリア生地は薄手でしなやかなものが多く、英国生地は生地の密度が高くてしっかりとしたものが多いです。これを打ち込みが良いと言いますが、フォックスのフランネルはまさに打ち込みの良いフランネルで、その雰囲気はいかにも紳士的。とはいえ昔はもっと硬くて重かったので、だいぶ着やすくなったものです。着込んでいくほど身体に馴染んでくるのも魅力ですね」(青柳)
POINT2 ディテールに英国伝統のデザインを取り入れる
袖の飾りボタンが2-2になっているのは、王室近衛兵の制服に由来するデザインを取り入れたもの。
「伝統的な英国の正装に通じるデザイナー、ジェレミー・ハケット氏ならではのチョイスなんです。こういう細かいところが、見る人が見ると英国を感じさせるんです。ほかにもサヴィル・ロウならではの仕立て方や、イングリッシュドレープと呼ばれるフォルムの作り方なども、英国調を感じさせてくれるでしょう」(青柳)
styling:Mitsunori Aoyagi(Hamish)
photograph:Ryohei Watanabe
hair & make:Akira Nishihira
model:Kenji Kureyama(BARK IN STYLE)
edit & text:zeroyon lab.