Q 競合とのプレゼンテーションで勝てる服装は?
A 男性的なピークトラペルのスーツで 堂々とふるまう
プレゼンで重要なのは信頼感とそこからくる説得力だ。だからこそ、服装においても堂々たる態度でその場をリードする雰囲気作りが大切となる。軍服のように威厳を形にすることに達者だったのが大英帝国。芯地で張りを作る伝統的な英国式スーツは、着るだけで体格がよく、堂々と見えるもの。加えて剣先のあるピークトラペルのジャケットは、胸元を広く見せて男性美を強調する効果もある。視線を集める暖色系の明るいネクタイとともに装えば、男らしく自信に満ちたプレゼンスタイルとなるはずだ。
HICKEY FREEMAN(ヒッキー・フリーマン)のスーツの魅力とは?
1899年に創業したヒッキー・フリーマンは、歴代の米国大統領が着用したことで知られる名門。このスーツはニュージーランド産の厳選ウールを使用。上品な温かみを感じさせる起毛仕上げが優雅な印象を生む。
青柳さんが教える英国調を取り入れる方法
ファッションディレクターの青柳光則さんが、英国調を上手に、無理なく取り入れる方法を解説する。ぜひ、スーツの着こなしのヒントとして覚えておきたい。
POINT1 ピークトラペルで雄々しく見せる
ダブルのスーツに使われることが一般的なピークトラペルだが、今年はシングルのスーツにも多く見られる。
「もともと英国軍将校の軍服由来のデザインと言われます。イタリアの優男なスーツではなく、厳格な英国紳士を気取るならビシッと上向きのピークトラペルがいいですね。胸元も大きく見せられるので威厳もでますし、人の上に立つ役職や、プレゼンテーションで注目を集めるのにも適しています」(青柳)
POINT2 サヴィルロウ風のスラント&チェンジポケットを選ぶ
ジャケットの腰ポケットを斜めに切ったスラントポケットや、小さいポケットを取り付けたチェンジポケットは、ロンドンの高級テーラーが軒を連ねるサヴィルロウ発祥のデザイン。
「かつてサヴィルロウデザインが施されているということは、サヴィルロウで仕立てるだけの余裕があるということの表れで、英国の富裕層のアイコンでした。いまでは単なる装飾ですが、伝統と格式を知る知的な紳士なら、こういった選び方をしてもよいのではないでしょうか」(青柳)
styling : Mitsunori Aoyagi(Hamish)
photograph :Ryohei Watanabe
hair & make : Akira Nishihira
model:Kenji Kureyama(BARK IN STYLE)
edit & text : zeroyon lab.