真のラグジュアリーを知るビジネス紳士の共通言語

「目は口ほどに物を言う」ということわざは、言葉に出さなくても目の表情で相手に伝えることができることを意味するが、ことファッションにおいては靴こそ人格と品位を雄弁に物語るアイテムだといえよう。一流ホテルのドアマンは、初めて訪れたゲストが履いている靴を見るだけで、即座にステータスを判断しているともいう。

そこで、足元で人を惹きつけ、エグゼクティブの間でもひと際注目が集まっているメゾンがある。それがベルルッティだ。誰もがその名を知るビッグメゾンの靴は、背伸びをしたがる若い人たちが履くこともある。だが、ベルルッティは本当に上質なものを知る大人にこそ相応しいラグジュアリーメゾンなのだ。フランスの靴専業メーカーとして端を発し、いまやトータルラグジュアリーブランドに成長を遂げたが、妥協のない靴作りは今も変わらない。なかでも、外に見える縫い目のない、一枚革から作られたレースアップシューズは、ベルルッティを象徴する一足。靴表面には複数色の染料を手作業で重ね塗りする「パティーヌ」仕上げが施されている。黒一色のように見えるが、何層にも塗り重ねられた複雑な色合いが、履き込むほどに味わいを増していく。そして、吟味を重ねた最高品質のレザーがそれを引き立てる。

商談の場であれホテルであれ、履いていると注目され、知っている人同士では言葉を交わさなくても通じ合うことだろう。履きやすさを追求し、足元が主張するように個性を放つベルルッティの靴は、パーソナリティを語る上で欠かせない存在になる。

ベルルッティの代表的なラスト「デムジュール」を採用。すらりとした品のある流線形のフォルムで、極上のフィット感を約束する
パティーヌが施されたソールにはブランド名が穿たれている。こういうさり気ないディテールも熟練の職人の手仕事によるもの
アッパーの黒に対して、ライニングは高貴なパープル。この美しい配色は靴を着用していないときですらエレガンスをアピールする
問い合わせ情報

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ベルルッティ・インフォメーション・デスク
TEL:0120‐203‐718

text:Masato Nachi
photograph:Kazuya Aoki
styling:Yoshiki Araki