一目置かれるインポートシャツ選び（1）～「フランスの気品」と「アメリカの快活」

創業者クリストフル・シャルベにより1838年に創設されたシャツ工房がブランドの起源。それまでオーダーメイドが主流だった服飾シーンに、1960年代既成シャツを根付かせたのは同ブランドの影響による。シャルベのシャツには華美な装飾はなく、トップクラスの生地を用い、精緻なステッチのみにて高貴なる贅沢を表現しているところにポイントがある。あえて言うなら緻密を極めた縫製が生みだす着心地の良さこそ本質。「シャツは下着」とする古き良き貴族時代を今に伝える孤高の逸品なのだ。

一般的なドレスシャツは裾をテール状にラウンドカットしたものが主流。しかしシャルベのシャツは両脇に10cmほどの長めスリットを加えたスクエアカット仕上げ。あらゆる動きに対してシャツの裾がパンツからはみ出さないための工夫と「シャルベのダンディズム」の表現のひとつでもある。

1818年にアメリカはニューヨークにて創業したブルックス ブラザーズ。米国のトラッドスタイルである、いわゆる“アメトラ”を確立させたブランドとして知られている。なかでも衿羽根をボタンにて留めたポロカラー（ボタンダウン）シャツは、ブルックス ブラザーズが元祖。特にバスケット織りの一種であるオックスフォード素材を用いたモデルは、世界的な人気を誇る大定番だ。写真の一枚は、繊維の細かさを誇るアメリカ製のスーピマコットンを使用した高級品。肩肘張らない快活さと品の良さを同時に味わえるところに魅力がある。

定番のポロカラーシャツは複数のフィットから選ぶことが可能。若々しくスマートに着こなしたい場合は「ミラノフィット」を選びたい。胴回りに加えアームホールにも絞りが加えられており、現代的な細身仕立てが楽しめる。

エキストラスリムである「ミラノフィット」に比べ、やや細身スタイルとなる「リージェントフィット」。胸囲と腕回りを適度に絞った仕立ては、動きやすさとスマートさを兼備したルックスとなっている。