デザインを手掛けたのは、7年間ルイ・ヴィトンでメンズウェアのデザイナーを務め、2018年3月にディオール メンズ アーティスティック ディレクターに就任したイギリス人デザイナー、キム・ジョーンズ。今回彼がサングラスに盛り込んだのは、オートクチュール、テーラリング、スポーツウェアの要素。ディオールの歴史を踏襲しつつ、未来志向と昔からの技術や素材などが融合した雰囲気のデザインだ。
今回の新作は、マスキュリン(男性的)な曲線を描く、パイロットシェイプという新たな解釈。このスタイルは、もともとパイロット用に開発されたもので、飛行用のマスクやヘルメットをつけても邪魔にならず、レンズが目元に向かって垂れ下がるような形が特徴。一般的にはティアドロップ(涙のしずく)型といわれる。男女問わず人気があるが、セクシーさやワイルドさを演出できるとあって、特に男性にお薦めの形だ。
今回のデザインは、一見対極に思える “新しさ”と“古き良きエッセンス” を織り込んだデザインが絶妙なバランスで成立している。最先端だけれどどこか懐かしい、このサングラスを手に入れ、今年の夏の装いを一味違ったものにしてみてはいかがだろうか。
text:Naoko Tojo