ワイヤレステクノロジーを搭載した進化系イヤフォン
オフィスで働くビジネスマンの約3分の1は労働時間の20%以下しかデスクで過ごしていないという調査結果があるように、仕事をする環境は大きく変わってきている。集中するために騒音の多いオフィスから出て、外で仕事することもあるだろう。はたまた、出張で移動中、快適な音環境に包まれて心地よく過ごしたいと願望もあるだろう。業務の生産性を上げられるサポート役として、純粋に音に浸らせてくれるパートナーとして、最新のワイヤレスイヤフォンを推奨したい。
1990年代に登場し、究極のサウンド体験を世にもたらした革新的デザインのイヤフォンを覚えているだろうか。それが、デンマークの名門音響ブランド、バング & オルフセンの、「Earset(イヤーセット)」。ブランドを象徴するアイテムとして知られるが、なんといってもその美しく斬新なフォルムは耳につける芸術品という趣さえある。人間工学に基づいた機能美あふれるプロダクトを生み出し続けるブランドの矜持が感じられる名品だ。そして、イヤフォンの角度や軸の高さ、イヤーフックの向きを調整することができ、3方向への曲げ伸ばしを実現したフィット感が「イヤーセット」の特徴でもあり魅力でもある。
そんな、あらゆる耳に対応できるフレキシブルなイヤフォンが“ワイヤレス”に進化を遂げて帰ってきた。Bluetooth4.2を備え、外出先はもちろん、機内やオフィスでもスマートな音環境を作ることができる。会社内では音を完全に消してしまうのは問題だが、スピーカーのハウジング部分は耳を塞ぐことなく音質を維持したまま周囲の音をキャッチするので、会話やアナウンスを聞き漏らすこともない。仕事に集中したい人も、音質を重視したい人も納得の名機であることを保証しておく。
text:Masato Nachi
photograph:Kazuya Aoki
styling:Yoshiki Araki