第十一回「時代を見据えた財布問題」
「そろそろキャッシュレスに財布も合わせませんか?」
【A】あ~、ランチ美味しかったね。
【M】やっぱり和食は落ち着くわね。年齢だからかな?
【K】日本人だからでしょ。あ、お会計カードでお願いします。
【A】最近キャッシュレス進んで来たわよね。私の周りでもずいぶん使っている人多いな。だからお財布もどんどん小さくなっている気がする。
【K】そうね、時代はどんどん進んでいるからね。取り残されそうになるわ。
【M】そうそう、この間コンビニで前の会計の人にすごく待たされたの。電車に乗ろうと急いでいる時だったから余計イライラしちゃって。よく見たら中年男性が小銭をゆっくり数えて払っていて、もう、キーーーっ! って湯気がでそうだったわ。後ろから交通系のカードで私が払おうかと思ったぐらい。キャッシュレス化が進んでいる現代社会の真っ只中にいる40代が使いこなせてなくてどうするの? って一人憤慨していたわ。
【A】マリ姉怒ったら怖いからな~。眉間にシワ寄せていたでしょ。
【M】あ、多分思いっきり寄せていたと思う。一番見せたくない顔!(笑)でも、その人が持っていたお財布って大きかったから取り出しにくかったのもあったみたい。時代に対応できてないんだな、って思ってしまったわ。
「時代の最先端を行くカードウォレットとは?」
【K】そうね。今は本当にカードとお札しか入らない名刺入れのようなお財布もあるのよね。それが一番スタイリッシュに見えるわ。スッと出されただけで「時代読んでいるな」って思ってしまうもの。
【A】確かに! 大きな財布とはもたつき感が違うからね。
【M】大きいとついつい領収書をため込んだりしてしまいがちだけど、小さいと入らないから、それこそ毎日整理する癖もつきそうだし。私向きかも……(笑)
【K】薄いお財布にカード類がたくさん入っているのはスタイリッシュじゃないから注意が必要よね。これを使う人はカードも精査して最低限の枚数で使って欲しい。
【A】でも、やっぱり小銭が出ちゃう時はどうしたらいいのかな?
【M】カードケースタイプのお財布は同素材でコインケースも作っていることが多いわ。私は出張に行くときにコインケースがついているタイプを持っていくようにしてる。
「こんなに小さいのにコイン入れあり」
【A】そうそう、この間海外旅行に行ったときに、ご一緒した家族のご主人がかなり小さいお財持っていたの。「海外もキャッシュレスが進んでいるし、防犯のためにも大きな財布は持ちたくない」って話していたわ。そういえば、そのご主人スタイリッシュで素敵だったな。
【K】これこれ、アキ、お友達のご主人でしょ。
【A】あはは、でもママ友の間でも素敵なご主人って噂だった。
【M】やっぱり素敵な人って、ちゃんと今の時代状況をわかっているのよね。でも海外ではまだチップもあるからコインケースは必要なんでしょう。
【A】お財布が小さくなると使いづらさが出てきやすいから、そこは注意よね。特にゴールドやプラチナなど、ハイクラスのカードを持っている人は、小銭出すのに時間がかかると周囲に色付きのカードを持っていますってバラしているようなものだし。
【K】さすが、駐在妻経験者! 見るところが違う! カードはもちろん、サッと出し入れができることが大切。
【M】それなら、コイン入れが大きく開くものがポイント高いわね。どんなコインがあるか一目瞭然だもの。コンビニでもイライラしなくなりそう(笑)
【K】ああ、マリ姉、根深い……(汗)
「カード収納が多いのはジップ型」
【K】でもお財布が小さいとカード数枚しか入らないじゃない? 今って免許証だけじゃなくてポイントカードみたいなカード類が多いから、そういうときってやっぱり小さいタイプでは難しいのよね。
【M】そんなことないわよ。ジップタイプならマチが厚めだから多めに入るし。お札は折らなきゃいけないけど、それが面倒でなければジップタイプもいいと思う。
【A】外側はダークカラーでも開けたら綺麗な色が出て来たりして。そんなところに意外性を感じちゃったりするな。
【K】それ、すごくわかる! 内側にどんな色を選んでいるかで個性出るわよね。それだけで、あ~残念って思ったり、大人だわって思ったりしてしまう。私だったらボルドーにするんだけどな。
【M】クミ、それはいい色に目をつけたわね。ボルドーって大人の色じゃない? だからこそ、ジップタイプのちょっと若い印象とでギャップが生まれてセンスUPにつながっていくのよね。これ、とっても大事なこと。
【A】私、そういうところ知らない間に見ているかもしれない。デザインと色のバランスって大切なのよね。ってことは私の財布も見られているってこと? どうしよう~。
【M】そうね、だからまずは、その膨らんだお財布をなんとかした方がいいわね。でないと、会計で後ろの人待たせるわよ。
【K】そうそう、そこから……って、マリ姉、まだそれ言う? もう忘れて!
【M】うふふ。忘れな~い(笑)
【今回ご協力いただいた方】
豊富な知識と抜群のセンスに、撮影スタッフ一同魅了されました。
【男の身だしなみ向上委員会 by re*colabo】
今の時代、仕事をする上でどれだけ女性の心を掴むかというのは大きなアドバンテージ。そこで、男性の身だしなみを女性たちは実際にどうみているのかを、女性ファッションライターの目線から本音で語ります。身に付けるものは、本人のイメージを左右する重要なファクターであり、気付いていなかったことを改善することにより、改めて身だしなみを整える一歩になれば嬉しく思います。
re*colabo
女性誌出身のクリエイティブ&ライターチーム。これまでに光文社「STORY」、講談社「フォルツァスタイル」など数々の媒体や、書籍で執筆。また、航空会社のオリジナル商品を手掛けるなど、女性ならではの視点で多くのヒット商品を生み出している。その他、女性の心を鋭く分析するマーケティング調査が人気であり、大手化粧品会社ほか、さまざまな企業から依頼を受けている。
マリ(中央)
re*colabo代表。ファション系出身ライター。「大人だからできる」シックなコンサバを推奨。内面を映すスタイリングに定評あり。
クミ(右)
元バンカーの生真面目ライター。ファション、グルメ、トラベルなど多岐に渡り執筆。シンプルで「カッコいい」装いが得意。re*colaboで一番マナーやルールに拘りあり。
アキ(左)
人物取材が得意。10代半ばから20代後半まで、フランスとアメリカへ留学。結婚を機に夫の転勤に伴いアメリカにて駐在妻を経験。帰国後ライターに。
photograph:Ayako Nakamura
text:re*colabo