第十七回「どうしてそれ?! ビジネスソックス問題」

「見ちゃいけないモノを見ちゃった気分にさせられた」

【K】「イイ男!」と思って見ていたら……、衝撃的……

【A】ハイチェアに座ってパソコンを打っている紳士でしょ? あのスーツにどうしてボーダー柄のカジュアルソックスを合わせちゃったかなぁ。

【K】あ、マリ姉! 振り向いちゃだめ! 噂しているのがバレちゃう。

【M】コーヒーこぼしそうになった(汗)。あれはないよね。スーツも靴もイケてるがゆえに、もの悲しさを助長させてしまっている。

【A】あ! 脚を組んだから、生足とすね毛まで見えちゃった。あのチラリズムはだめよぉ。

【K】見ちゃいけないモノを見せられた感じね(汗)。どんなに素敵な紳士でも一気に冷めちゃう。

【M】ああいうのって「見えているところだけ繕えばいい」という内面を感じちゃうのよね。オシャレな女性がボロボロの下着を身に付けているのを目撃したのと同じ類よ。

【K】マリ姉! それだわ(笑)。衝撃的にがっかり。

【A】勿体ないわぁ。たかがソックスでこんなに評価を下げるだなんて。

【M】ソックスは結構重要よ。舐めちゃだめよね。スーツスタイルの隠し味でもあるし、間違ったセレクトをすると衝撃的な悪目立ちをするわ。

【K】あれなら、いっそのこと素足になった方がまだいいかも? クールビズもそろそろ終わりだけど。

【M】ローファーならまだしも、ビジネスシューズに素足ってイタリアのファッショニスタみたいね。日本人には難易度高いわよ~(笑)。そうそう、ピッティ・ウォモ特集を見ていたら、み~んな素足に革靴のショットがあって。あれを見たらイタリア人はソックスを履かないって勘違いする人がいるかもって思った(笑)

【A】イタリアでもビジネスマンは履いているわよ~。ゴッドファーザーだって、シュッとしたソックスを履いてる!

【K】やだ、想像しちゃったじゃない(笑)。スーツを着て一人掛けソファに腰かけたアル・パチーノの足元が、ボーダーや水玉のソックスだったら……

【M】&【A】全然カッコよくない(笑)

【K】名作がギャグになるね。

「諸問題を解決してくれるビジネスソックスとは」

「ピタ! シュッ! のビジネスソックスですね。その表現、よくわかります(笑)。それならば、アドリアンのロングホーズをおすすめします。実は今日、私も履いておりまして。こちらは伸縮性に優れているのですが、締め付け感はありません。ほどよくピタッとしたフィット感が気持ちいいです。また、座敷などで胡坐をかいたとしても素肌が見えることはありませんので安心です。機能としては、防臭効果はもちろん静電気も抑えてくれますので、ウール素材のパンツを穿いても、まとわりつかずパンツのシルエットが崩れないんですよ」(エストネーション 佐藤さん)
「ソックスはかかとなどが摩擦をうけて傷み易いですよね。こちらは強度のある素材を使用していますので、洗濯を重ねても色褪せや毛玉などは今のところ見受けられません。パンツの裾から見える足を綺麗に見せてくれるのが一番嬉しい特徴でしょうか」(エストネーション 佐藤さん)

【K】ビジネスシューズには、ピタ! シュッ! としたソックスがやっぱり相応しいよね。ハズしで、ソックスを目立たせて履いている男性もみかけるけど。

【M】オシャレさを売りにしている業界は別として、ハズしのテクは、ビジネスシーンには必要ないわね。まぁ、そもそも個性を表現するのは休日をメインに楽しめばいいことだし。

【K】あと、見た目だけでなく、臭いにも注意した方がいいかも。少し前にNON STYLEの石田明さんが新幹線での出来事をツイートして話題になったじゃない? あれ、私も経験あって。なんか臭い……と思ったら、後ろの座席の人の足が隙間から覗いてて(涙)

【A】足の臭いね。それは最悪。全てを破壊して、何もかもをブチ壊す威力があるわ。

【M】臭い問題ね(汗)。お座敷を始め、どんなシーンでも怯まず、平然としていられるソックスを揃えておくことはビジネスマンの嗜みよ~。

【A】じゃ、マリ姉、この問題を解決してくれるソックスといえば?

【M】防臭効果のあるロングホーズがおすすめね。3000円も出せば良い物があるの。いわゆるひざ下まであるハイソックスなんだけど、しっかりと長いから、パンツの裾から生足が見えることもないし。いいものを選べば、パンツの裾にまとわりつくこともないから履きやすいみたい。もちろん色は靴やパンツの色に合せるのが鉄則ね。足も長く見えるし。

【K】1週間分で5足。1万5000円か。気を抜けば、これだけ悪印象を持たれかねないアイテムなんだもの、むしろお安い投資だよね。

【今回ご協力いただいた方】

エストネーション メンズPR 佐藤浩貴さん
プレスルームに通された私たちの前に、颯爽と現れた佐藤さん。一瞬モデルさんと勘違いしたほど、スタイルもスタイリングも抜群。その見た目とは裏腹に、親しみやすい笑顔と口調で分かりやすく紹介してくださった最新クローズに、スタッフは感嘆とため息を繰り返したのでした。

【男の身だしなみ向上委員会 by re*colabo】

<委員会設立の趣旨>
今の時代、仕事をする上でどれだけ女性の心を掴むかというのは大きなアドバンテージ。そこで、男性の身だしなみを女性たちは実際にどうみているのかを、女性ファッションライターの目線から本音で語ります。身に付けるものは、本人のイメージを左右する重要なファクターであり、気付いていなかったことを改善することにより、改めて身だしなみを整える一歩になれば嬉しく思います。

re*colabo
女性誌出身のクリエイティブ&ライターチーム。これまでに光文社「STORY」、講談社「フォルツァスタイル」など数々の媒体や、書籍で執筆。また、航空会社のオリジナル商品を手掛けるなど、女性ならではの視点で多くのヒット商品を生み出している。その他、女性の心を鋭く分析するマーケティング調査が人気であり、大手化粧品会社ほか、さまざまな企業から依頼を受けている。

マリ(中央)
re*colabo代表。ファッション系出身ライター。「大人だからできる」シックなコンサバを推奨。内面を映すスタイリングに定評あり。

クミ(右)
元バンカーの生真面目ライター。ファッション、グルメ、トラベルなど多岐に渡り執筆。シンプルで「カッコいい」装いが得意。re*colaboで一番マナーやルールに拘りあり。

アキ(左)
人物取材が得意。10代半ばから20代後半まで、フランスとアメリカへ留学。結婚を機に夫の転勤に伴いアメリカにて駐在妻を経験。帰国後ライターに。

photo:Ayako Nakamura
text:re*colabo