角打ちでハイクオリティーな酒とつまみを

酒屋の店内の一角で、酒を飲むことを“角打ち”と呼ぶ。多くの人は、缶詰のような簡単なつまみに酒を引っ掛けるイメージをお持ちではないだろうか? 東京ミッドタウン日比谷の地下1階コンコースにオープンした「住吉酒販」なら、これまでの角打ちの印象をがらりと変えてくれるはず。博多に本店を構える同店では、全国から選りすぐった食材とベストコンディションの日本酒、シャンパンなどのペアリングが楽しめるのだ。

この日の特上酒肴三種盛りは、唐津の蒸し鮑 肝の塩辛とトリュフ塩添え、筍パルミジャーノ本枯れ節、放血神経〆 五島産クエ酒蒸し。酒は「菊姫」を低温熟成したもの。

唐津や五島といった九州の産地から取り寄せる魚介をはじめ、調味料や添え物のパルミジャーノ、鰹節も一級品を使うという凝りよう。器も唐津焼の作家に特注したもので提供するなど、博多に本店を構える同店ならではのこだわりがうかがえる。

おもしろいのは注文のシステムだ。15枚の花札(1枚400円換算)をまず受け取り、メニューには金額ではなく花札の枚数が書かれている。残りの枚数と相談しつつ、つまみと組み合わせる酒を考えるのもまた一興だ。日本酒、焼酎、シャンパンなど、酒の種類が豊富な点も酒屋ならでは。

特に力を入れている日本酒のラインナップは、人気の獺祭、新政、松の司、澤屋まつもと、菊姫など、全国の地酒を扱う。日比谷店だけで販売している別誂えの商品も多数あり、酒好きには見逃せないスポットだ。

昼にチーズとシャンパンを一杯飲んで、帰りにはつまみを愉しみながら日本酒をグビリ。そんな使い方も可能だ。近くで働いている人がうらやましくなること間違いない。