絶対にこの誘惑に耐えられない。立ち飲み天ぷらの快!

「天ぷらをつまみに、一杯だけ飲んで帰ろうか」。こんな風に気軽に天ぷらを楽しめる店が「喜久やTOKYO」、立ち飲みの天ぷらスタンドだ。壁を取り払い、大きな窓だけで仕切られた店はフラリと足を踏み入れやすく、ビルの中にありながら、まるで屋台に入るかのように開放的。値段設定もリーズナブルで、店曰く「食べて飲んで、一人3,000円程度でまとめる人が多い」のだとか。

米油で揚げた天ぷらは、軽くてサクサク。「旬の野菜や海鮮の持つ旨味を引き出すだけ」というシンプルな天ぷらもあれば、出汁を染み込ませた大根を揚げて、おぼろ昆布をたっぷりのせた天ぷらなど、工夫を凝らした天ぷらもあり、さすが、これまでに恵比寿や吉祥寺、麻布十番と、飲食店の激戦区で店をオープンさせてきた手腕が感じられる。

おすすめは、好みの天ぷらにワインを合わせる組み合わせ。ワインのきりっとした酸味が、天ぷらの油を切ってくれるのでいくらでも食べられる。

さらに驚かせてくれるのが「天ぷらフォンデュ」。エメンタールチーズをかつお出汁などでのばしたフォンデュに天ぷらをつけて食べるオリジナルメニュー。「天ぷらは元をただせばポルトガル料理。だからチーズと合うんです!」とお店が太鼓判を押す新メニューは、チャレンジする価値あり。盛り上がること必至の新機軸だ。

日本酒、ビール、焼酎、カクテル、と酒は一通り揃うが、店がイチ推しするのは、ポルトガル産の微発泡白ワイン「カザルガルシア・ヴィーニョ・ベルデ」とのマリアージュ。アルコール度数が9%と軽めでスッキリとした飲み口なので、サクッと軽い天ぷらとの相性は抜群だ。

買い物ついでに一人で軽く食べるも良し、マックスで60名入るという広さがあるのでグループでの飲み会や二次会にも利用しやすい。「天ぷらは油のニオイが服につきそう」と言うオシャレ女子には「特製のフライヤーを使っているから、ニオイは全然気にならないよ」とさりげなく教えてあげれば、気配り上手と株も上がりそう。またテーブルの下に椅子がこっそり収納されているので、疲れ気味の女子にはそっと椅子を引いてあげれば、スマートさもアピールできそうだ。

60名まで収容できる店内。調理場を目の前に上げたてを食べるもよし、少し広めのカウンターでグループで盛り上がるものよしだ。
東京ミッドタウン日比谷

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text : Miho Yanagisawa
photograph : Kentaro Makita