あるようで無かった男心をくすぐるコンセプト

「男性が行きやすい癒やしの場所を」との想いで、「THE BARBER」が渋谷に1号店をオープンしたのは2006年2月。理容技術と美容技術の融合、ダンディズムが宿る洒脱な空間、ピシッとセットアップのスーツを着こなした理容師の接客が、「美容室には行きづらくなった」という大人達の心を掴み、注目されるようになっていった。

人目が気にならず、リラックスできる半個室

ステッキでも持った英国紳士が入ってきそうな男の色香が漂う店内には、余裕を持った半個室のブースが並ぶ。これは、貴重な癒やしの時間を誰にも邪魔されたくないゲストの気持ちを考え、プライベート感を意識して演出した空間作りだ。

半個室に通されたゲストは、ガウン(使い捨て)を纏い、靴を脱いだら、フルフラットのシートへと案内される。これは、少しでも日常から心を解放してもらいたいとの考えから。革靴を履いてきたゲストには、靴磨きのサービス(無料)まで行ってくれるそうで、そのきめ細やかなサービスも多くのゲストに支持される要因のひとつになっている。

「THE BARBER」では、一度シートに腰を下ろしたらサービスが終了するまで、一度も席を立つことがない。美容院などでは、シャンプーの際にシャンプー台に移動することがあるが、ここでは、すべての施術がフルフラットシートに座ったまま受けられるのも特徴だ。

研究を重ねて開発したオリジナルメニューで極上の癒やしを提供

同店の魅力は、そのメニューの豊富さにもある。カットやシャンプー、シェービングといった一般的なメニューに加え、ここでは、「シャスパ」や「プルムシェーブ」「フェイストリートメント」といったオリジナルのメニューを揃えている。

フルフラットのシートでゆったりとした癒やしの時間が過ごせる

「シャスパ」は、心地よいシャンプーを受けながら、頭皮を引き上げるマッサージでコリをほぐすメニュー。イオンミストの蒸気で頭皮の毛穴を広げてクレンジング効果とトリートメント効果を高めている。

シャンプーとヘッドスパを組み合わせたオリジナルメニューの「シャスパ」。数種類のアロマトリートメントから好みの香りが選べる

「プルムシェーブ」は、髭や顔の毛を単純に剃るだけでなく、心地よい優しい素肌に仕上げるシェービングが特徴。まるで、プルム(羽根)で撫でられているかのような滑らかな剃り心地は、今までのシェービングでは味わえなかった肌触りが実感できる。

滑らかな剃り心地で、素肌の癒やしを感じさせてくれる「プルムシェーブ」。こちらも同店のオリジナルメニュー

日々の疲れや緊張を効果的に癒やす「フェイストリートメント」は、静脈やリンパなどに働きかけるマッサージで、アンチエイジングの効果もあるという。これは「メンズエステまではちょっと行きづらい」といったゲストの声を柔軟に取り入れて、生まれたオリジナルのメニューだそうだ。

ミネラルやビタミンを豊富に含んだ化粧品で皮膚の洗浄と疲れを癒やすマッサージを行う「フェイストリートメント」

たかが、数時間。されど数時間だからこそ、心から癒やされる場所を選びたい……そんなビジネスパーソンが、日々の仕事から解放される貴重な時間を過ごすのならば、「THE BARBER」は、携帯電話に登録しておいてソンはない。

理容師も実際に使用するシャンプーやトリートメント、洗顔フォームなども店頭で販売。商品はすべてオリジナル

<現代の名工>がソフト・ハード面まで全面プロデュース

同店をプロデュースするヒロ・マツダ氏は、その道の第一人者が受賞することで知られる<現代の名工>にも選ばれた人物だ。マツダ氏は1974年、ヴィダルサスーンカットスクールに留学。その後、パリでもカットの技術を学び、帰国後には全国理容競技大会で優勝。1998年、ロサンゼルスで開かれたビューティエキスポで「The Best OF World Theater」を受賞した業界の草分け的な存在だ。

そのマツダ氏が「お洒落の提案 癒やしの提供」をコンセプトに創造したのが、「THE BARBER」だった。渋谷の1号店を皮切りに代官山、広尾、青山など、今では都内で7店舗を展開するまでになっている。男性好みの空間作りにオリジナリティあるメニュー、それに伴う卓越した技術とスマートな接客が多くのゲストから支持を集めており、銀座店や東京店では、新規の予約がとれないほどの人気になっている。