人に教えたくない店～平野早矢香さん

「稲田」は、父の還暦祝いをするお店を母と一緒に探していて、見つけたお店なんです。その日、家族5人で宿泊する予定だったホテルからすぐの場所、ということで来たのが最初。父は肉好きで、すごく肉の味にうるさいんですが（笑）、とても満足してくれて。ちょうどそのときは2016年の5月で、私も現役引退をしてすぐだったんです。実は、父母と妹弟がその会を私のサプライズ引退祝いにしようとしていたようで、父の還暦祝いとは別に、「26年間現役お疲れさま」と書かれた私へのケーキとプレゼントを用意してくれていて、びっくり（笑）。嬉しかったですね。

「土用亭」は、地元・鹿沼で人気のお店。うなぎはもちろん、鹿沼産さつきポークのトンカツや大きなエビフライも美味しいんですよ。ここは、家族で行きます。

味ももちろんですが、お店で食事をするということは、一緒に食べる人と話をすること。過ごす時間そのものを大切にしたい。だから、雰囲気や接客、場の心地よさを重視しますね。

現役の頃は運動量が多いので量は食べました。バランスは考えましたが、特別シビアな管理はしていませんでした。海外遠征のときは基本的に現地の料理を食べることになるので、梅干しと味噌汁のもと、お米だけは持参していたかな。でも、基本的には体が欲しいと思うものを食べるといい感じでした。試合のないときにお酒を飲んだり、時には甘いものも食べてましたね。引退してからはそのままの量だと太るので（笑）、セーブはしています。外食は多くて月の半分くらい。一人暮らしなので、家で食べるときは自分で野菜たっぷりのスープを作ったり、火鍋をしたり（笑）。汁物派です。

今は、リオ五輪で初めてキャスターをやらせていただいたのをきっかけに、解説や講演などの新しい分野の仕事に携わっています。東京五輪に向け、スポーツを伝える側としてもっといろいろな選手の感情をきちんと言語化できるようになりたいと、英語のレッスンも始めました。

将来的にどのような活動をしていくか、まだはっきりと決めていませんが、今自分が興味のあること、必要とされていることをやっていこうと。現役のときとは違い、今は流れに身を任せている感じです。今の仕事は100％自分のやりたいことなので、毎日がすごく楽しいですね。