5つ星ホテルのシグネチャースイーツ
「ザ・ペニンシュラ香港」は、言わずと知れた香港の名門ホテル。東京では2007年に「ザ・ペニンシュラ東京」として、オフィス街でもある日比谷にオープンした。2016年から「フォーブス・トラベルガイド」において4年連続で5つ星を獲得し、押しも押されもせぬ日本最高クラスのホテルとして君臨している。そんな一流ホテルの地下1階で、絶品のスイーツが手に入る。ペストリーショップ「ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ」で販売されている、目にも鮮やかなマンゴープリンだ。1日におよそ200個が売れ、午後の早い時間帯に売り切れることもしばしばだという人気商品である。
ザ・ペニンシュラ香港にもマンゴープリンはあるのだが、こちらで販売されているのは、「前任のシェフが考案した東京のオリジナルです」。そう教えてくれたのは、2年前からエグゼクティブ ペストリーシェフとして活躍しているパスカル・シャルデラさん。
「初めて味わったとき、なんてなめらかな食感なんだと驚きました。濃厚な味わいも素晴らしい。このシグネチャースイーツは絶対にレシピを変えず、受け継いでいきたいと心に決めました」
果実以上にマンゴー感溢れるおいしさ
パスカルシェフも感動したマンゴープリンは、果実をそのまま食べるよりもマンゴー感溢れる味わいだ。
おいしさの秘訣はマンゴーの三段使いにある。土台となるのは、マンゴーを少量のゼラチンでやっと固まる程度に仕上げた口溶けなめらかプリン。その上に芳醇なマンゴーソースを流し、選り抜いた完熟の果肉をトッピング。3つのタイプを一度に楽しめるのだから贅沢この上ない。しかも、プリンの中にはココナッツソースが忍ばせてあり、南国を彷彿とさせる濃密な甘さが広がる。甘党ならずとも、ひと口食べれば「おっ」と驚くに違いない。
ヨーロッパをはじめ、韓国や日本で30年以上にわたってデザートづくりに励んできたパスカルシェフが腕によりをかけてつくるマンゴープリンは、素材選びから仕上げまで妥協のない、逸品中の逸品である。
手土産向きのグラス入りデザート
要冷蔵品の生菓子で、しかも日持ちは当日限り。万人向けの手土産とはいえないが、気心知れた相手やお世話になった方への差し入れとして使えるアイテムだ。
なんといっても、一流ホテルの名物は箔がつくので喜ばれることは確実。実際、東京メトロ・日比谷駅から直結というアクセスのよさも手伝って、取引先などへ向かう道すがら購入するビジネスマンも多くいるという。
専用の箱はとくにないのだが、ホテルのロゴが入ったケーキ箱に入れてくれ、「手土産用に」とお願いすれば丁寧にリボンをかけてもらえる。グラス入りデザートなので、ケーキとは違って持ち歩いても崩れる心配がないのが嬉しい。
出張時の手土産にしたい、という人には日持ちのするタイプもある。プラスティックカップに詰めた、常温で持ち歩けるギフト用だ。「フレッシュのマンゴーは入っていませんが、グラス入り同様の濃厚なマンゴープリンです」とパスカルシェフも太鼓判を押す。シェフ自身もマンゴープリンを手土産にする機会は多く、「近場へ持って行くならグラス入りを。海外などへは日持ちのするギフト用を持ってゆきます」とか。シェフにならって、使い分けてはどうだろう。
【店の方から一言】
問い合わせ情報
「ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ」
東京都千代田区有楽町1‐8‐1 ザ・ペニンシュラ東京 地下1階
TEL:03‐6270‐2888
商品:マンゴープリン
価格:720円(税別)
販売:1個から
日持ち:1日
営業:11時~18時
text:Yoko Yasui
photograph:Hiroshi Okayama