そもそも旅に出ること自体が積極的休養になる

「アクティブレスト」とは、休日に何もせずに体を休めるのではなく、軽めの運動で体に負荷をかけることで気分をリフレッシュさせるという考え方だが、移動をともなう「旅行」もまた、心と体のサビを取るのに効果的と言える。

そこで注目したいのが沖縄本島の中部にある読谷村(よみたんそん)だ。ここ数年、沖縄は観光ブームに沸き、高級リゾートホテルが続々と開業していることもあって、筆者は取材で何度となく足を運んできたが、今回、読谷村に初めてじっくり滞在し、そのポテンシャルの高さに気づかされた。

リゾート地としての認知度はけして高いとは言えない。だが、そこには世界遺産の座喜味城址がある。また、陶芸文化も盛んだ。沖縄初の人間国宝・金城次郎氏がこの地に窯を移したのがきっかけだそうだが、路地裏を散策すると、新鋭作家の窯に出合える。素材にこだわるパン屋やカフェも点在している。特に読谷村にゆかりのある知人に「時間があったらぜひ訪ねてみてほしい」と教えられた、座喜味城址近くの「パン屋 水円」は拾い物だった。鬱蒼とした森の中に佇む古民家を利用した店の中には、自作の天然酵母を100%使用して石窯で焼いたパンが並び、それらが醸し出す穏やかでやさしい空気に心がほどけていった。散策する歓びをこの土地は与えてくれるのだ。

読谷村の世界遺産、座喜味城址
「パン屋 水円」。ベーカリーにはカフェも併設されている

読谷村には沖縄屈指のリゾート地として知られる恩納村が隣接しているが、それと比べると読谷村は静かで、観光客よりも地元の人の姿が目立つ。ビーチに行ってみると、そこにもローカル色が豊かで、波によって岩の根元がえぐられたキノコ岩など、自然の営みがありのままに残されている。海の透明度も高く、ここで体験するマリンアクティビティはリフレッシュのみならず、いい思い出にもなるだろう。

サンセットの美しさでも知られる渡具知ビーチはウォーキングにもお薦めだ

“大人限定”だからこそ叶えられる上質な癒し

観光地化されすぎていない読谷村は、日頃の疲れを癒し、リセットするにはうってつけのデスティネーション。ラグジュアリーリゾートの運営に定評のある、カトープレジャーグループの新施設「グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾート」は、それを高い次元で満喫させてくれる一軒だ。

客室数は54室。最高の眠りを追求し、オリジナルで開発したというベッド、素材にこだわったパジャマ、バスローブ、シーツ、アメニティなどが、日頃の疲れをやさしく癒してくれる。写真はプレミアムコーナージュニアスイート(約64平方メートル)
1階にあるBAR&REATAURANT「TASTE」では、“お酒を愉しむ料理”をテーマにワインや泡盛、ウィスキーなど常時60種類以上のアイテムを用意。半個室、個室もあり、自分の滞在スタイルに合わせて選べる
朝、昼、夕、夜と表情を変えるインフィニティプール。水中のLEDライトが幻想的な雰囲気をつくり出す。水温が調整できるので、冬でも快適。読谷村の街と海、サンセットを眺めながらプールサイドで味わう1杯は格別だ

冒頭でも触れたが、今回、このリゾートに注目するのは、滞在者に“16歳以上”という年齢制限を設けているから。海外のリゾートでは珍しくないことだが、沖縄・読谷村ではここが唯一。その狙いについて、支配人・芝原英幸氏はこう言う。

「グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾートのミッションは、お客様に新しい旅のスタイルをご提案することです。沖縄には本来の目的を果たすホテルはすでにたくさんございますし、通なエリアである読谷村の魅力を心ゆくまで味わっていただくには、私たちが打ち出すスタイルも有効ではないかと考えております」

実際、筆者が訪ねてみると、館内には随所にゆったりとした空気が流れており、それが非日常感をぐっと高めているように思われた。リフレッシュを目的とするならば、たしかにアリだ。

時間や場所に縛られないストレスフリーな滞在を演出

「グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾート」には他にも特筆すべきユニークな特徴がある。そのひとつが、時間や場所に縛られずに食事できること。

例えば朝食。よく前日に食事の時間を確認されることがあるが、ここでは違う。ゲストは、提供時間中であれば、自分のタイミングでラウンジに向かっていい。その提供時間も7時から14時までとゆとりある設定だ。寝坊すれば、ブランチとしていただくことも自在なのである。

縛られないのは時間だけではない。朝食はゲストが好きな場所で楽しめる。客室でゆっくり、あるいはプールサイドで景色を眺めながら。ラウンジ以外の場所がよければ、同じメニューをバスケットに入れてもらって持ち運べばいい。ちなみに、夜、レストランで飲み残したボトルのワインやウィスキーも、客室やバーなどに持っていくことが可能。自由度が高いのだ。

いかがだろう。大人専用のリゾートホテルの真価をおわかりいただけただろうか。ちなみに、今後、読谷村にもリゾートホテルが増える予定がある。存分にリフレッシュを図るならば、早めの行動が賢明なのかもしれない。

問い合わせ情報

問い合わせ情報

グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾート
住所:沖縄県中頭読谷村字瀬名波571‐1
TEL:098‐987‐8300(予約に関するお問い合わせ)
1泊1室6万円~(素泊まり)


text : Mio Amari