シルエット重視でスーツを選ぶ

社長に就任して以来、身だしなみにはっきりとしたこだわりを持つようになりました。自分を魅力的に見せたいわけではありません。会社の代表者としてふさわしい装いをする必要があると考えたのです。

スーツはブリティッシュスタイルを主に着用しています。洗練されたデザインが好みであることと、肩にパッドが入っていることで、落ち着いた雰囲気に着こなせることが選ぶ理由です。今日のスーツは、百貨店でオーダーしたものです。生地は厚手のものを選びました。やせ形の私でも貫禄よく見せるためです。

当社製品のブランドを広めるためのイベントや、取引先との会食など、ここぞという場面でコーディネートに取り入れるのが、“勝負色”である赤系の小物類です。今日は、弊社キリン・ディアジオのコーポレートカラーである、えんじ色のネクタイとチーフを合わせてみました。

装いだけでなく、立ち居振る舞いにも気をつけています。私には背中を丸めるクセがあるので、意識して姿勢を正すようにしています。それだけで相手に与える印象は大きく変わります。

以前ジョニー・ウォーカーのブランドイメージを広げるアンバサダープログラムをリードしていた頃、セミナーや講演に登壇するようになりました。どんな服装で、どう話したら耳を傾けてくれるだろうか……そのように聴衆の反応を思い浮かべ、試行錯誤したものです。

ウイスキー事業だからというわけではないが、スーツはイタリアものと比べ、より構築的なブリティッシュスタイルが好みという。自分の体形をよく知り、それと合うスーツスタイルを知る大人のセレクトだ

聴衆をブランドの世界に誘う

あるセミナーでは、黒シャツに琥珀色と黒のレジメンタルタイというスタイルで登壇しました。黒は言うまでもなくジョニー・ウォーカーのブランドカラー、琥珀色はウイスキーのカラー。「ジョニー・ウォーカー ブラックラベル」というわけです。

そんな装いの私が「みなさん」と呼びかけると、お客様の視線が一斉に私に注がれました。続いて四角いボトルや斜め24度に貼られたラベル、素晴らしい味わい、キャラクターの「ストライディングマン」に込められたメッセージについて話すと、お客様は熱心に聞き入ってくださいました。

ビジネススーツ姿では、こうはいかなかったでしょう。ブランド・マーケティングに携わるなら、装いや振る舞いにいくら配慮しても足りないことはないと学びました。

愛用の逸品~旅先でのスナップ撮影に愛用しているEOS 6D

米国留学時代にカメラにのめり込んで以来、現在に至るまで一番の趣味は写真撮影です。以前はアナログカメラのほうが表現力は上だろうと思っていましたが、35mmフルサイズ相当のCMOSセンサーを搭載する本機を使うようになって認識が変わりました。家族を撮影することを約束に購入の同意をしてもらいましたが、実は多くの風景写真やスナップ撮影で活躍しています。

西海枝 毅/Tsuyoshi Saikachi
キリン・ディアジオ株式会社代表取締役社長
1969年生まれ。高校・大学時代を米国で過ごし、93年にキリンビール入社。2002年から洋酒事業部でウイスキーやスピリッツのマーケティングに携わる。17年4月にキリン・ディアジオ株式会社代表取締役社長に就任。

text:Top Communication
photograph:Tadashi Aizawa
hair & make:RINO