「サントス ドゥ カルティエ ウォッチ LM」――カルティエ Cartier

「サントス ドゥ カルティエ ウォッチ LM」。ケース、ブレスレットはステンレススティール。ケースサイズ47.5×39.8mm。自動巻き。74万円(税別予価)。2018年4月発売予定<カルティエ カスタマー サービスセンター>© Cartier

あの「サントス」が、ストラップ付け替えを楽しめるように

カルティエ創業家3代目にして稀代のクリエーターだったルイ・カルティエは、1904年に友人の飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために腕に着けられる時計をつくる。これが世界初の本格的男性用腕時計となり、後にカルティエの名品「サントス」となった。

誕生100周年の2004年に発表された「サントス100」ではマスキュリンなデザインを打ち出したが、今年スタイリッシュな方向へと再アレンジしたのが「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ。丸みを帯びた角形はそのままに、ベゼルがブレスレットと滑らかにつながるようなデザインへと変わり、ベゼル幅やケース厚もよりシャープに洗練された。さらにストラップ/ブレスレットの交換や、コマ調整が工具なしで簡単に行える新システムを採用。スーツの色味やその日の気分によって付け替えが楽しめる点も魅力だ。LM(ケースサイズ39.8mm×47.5mm、日付表示あり)、MM(ケースサイズ35.1mm×41.9mm、日付表示なし)の2サイズ展開。

「フィフティーシックス・オートマティック」――ヴァシュロン・コンスタンタン VACHERON CONSTANTIN

「フィフティーシックス・オートマティック」。18Kピンクゴールドケース。ケース径40mm。自動巻き。アリゲーター・ストラップ。221万円(税別予価)。2018年9月発売予定<ヴァシュロン・コンスタンタン>

時に品よく、時に軽やかに生きる現代のジェントルマンたちへ

今年のSIHHで話に挙がることが多かったのが、ヴァシュロン・コンスタンタンの新コレクション「フィフティーシックス」。1956年にヴァシュロン・コンスタンタンが製造した初の自動巻きモデル「リファレンス6073」を現代的な感性でアレンジしてコレクション化したものだ。

当時のモデルは3針、楔形インデックスのシンプルウォッチだったが、アレンジするにあたりイメージしたのが、英国の洒落者紳士たちが集うジェントルマンズ・クラブだという。なるほど、上品さだけでなく程よく軽快で、今風の洒落っ気もたたえている。

フィフティーシックスは、「オートマティック」「デイ/デイト」「コンプリートカレンダー」の3型を展開。「フィフティーシックス・オートマティック」は、デザインの秀逸さに加えて、ステンレススティールモデルは130万円台と、このブランドでは最も手が出しやすい価格設定も興味深い。

「カルパ エブドマデール」――パルミジャーニ・フルリエ Parmigiani Fleurier

「カルパ エブドマデール」。18Kローズゴールドケース。ケースサイズ42.3×32.1mm。手巻き。アリゲーター・ストラップ。340万円<パルミジャーニ・フルリエ・ジャパン 03-5413-5745>

シャツの袖口に収まるフィット感。8日間持続もビジネスシーン向き

2001年に誕生した「カルパ」は、ブランド創業者であり時計師でもあるミシェル・パルミジャーニがデザインした初めてのトノーフォルムのコレクションである。ブランドの原点回帰と再構築を進めるパルミジャーニ・フルリエが、今年アップデートしたカルパが「カルパ エブドマデール」。ケースのフォルムやライン、しずく形ラグのサイズ・向きが見直され、モダンな印象が強まった。

写真のモデルはミシェルが初めて設計したトノー形キャリバーで、8日間のパワーリザーブを有するPF110を搭載。エブドマデールとはフランス語で“毎週、週間”の意で、少なくとも1週間(実際は8日間)は巻き上げ不要ということから名付けられた。