バーゼルワールドはこんなイベント

バーゼルワールドは例年3月下旬に、スイス北西部の都市バーゼルで開催される。大小さまざまなウォッチブランドが出展するほか、ケースやムーブメントなどの部品メーカーや、特定のブランドに所属せずに個人で時計製造を行う独立時計師も参加する、時計業界で最大規模の新作フェアである。

メッセ・バーゼル、主会場のメインエントランス前。夕方になるとアルコールを載せたワゴンが出現し、ミュージシャンたちのパフォーマンスが繰り広げられるのも、バーゼルワールドらしい風景。

会場となるメッセ・バーゼルにはいくつかのホールが用意されているが、来場者が最も多く訪れるのがホール1。世界的に知られるブランドのほとんどがこのホール1に出展しているからだ。特にホール1の1階(ホール1.0)は大手グループやハイエンドな独立系ブランドが並ぶ、バーゼルワールドで最も活気のあるエリア。エントランス付近にウブロやタグ・ホイヤーなどのLVMHグループ、続いてパテック フィリップやショパール、ロレックスなどの大手独立系ブランド、その先にブレゲ、オメガなどを擁するスウォッチグループ、そして会場奥にシャネルやブライトリングなどの独立系ブランドと、ブース位置もなんとなくグルーピングされている。ちなみにこのフロアの出展料は億超えという話も。それだけに各社は来場者の関心を集めようとディスプレーに凝り、ブースデザインにも力が入る。

エントランス付近にブースを構えるウブロは、前面に設置した大型デジタルディスプレイで新作のテーマをアピール。
パテック フィリップのブースには、毎年多くの時計ファンが釘付けになる。奥のディスプレイに映っているのは今年誕生50周年を迎えた「ゴールデン・エリプス」の新作。
ホール1.0中ほどにある独立系ブランドエリア。ロレックスのブースは、派手な演出はほとんどなし。人気ブランドゆえの貫禄か。
入口から延びるメインストリートの最奥に位置するオメガ。ブレゲやハリー・ウィンストンなどのスウォッチ グループ内のブランドがその両サイドに位置する。
ホール1の1階(Hall 1.0)のフロアマップ。メジャーブランドのほとんどはこのホールに集まる。