ダイバーズウォッチ国際規格に貢献したセイコー
ダイバーズウォッチが普通の時計と違うのは、その名の通り潜水に耐える防水性を筆頭に、水中での活動に適したタフなつくり、暗い水中でも時刻が読み取れる視認性の高い文字盤、潜水中の経過時間を確認するための逆回転防止ベゼルといった条件がそろっていること。ただ、こうした特徴を持ったスポーツウォッチは世間に数多くあり、どれも同じように思われるかもしれない。
しかし待った。実は、本物のダイバーズウォッチであるためには、厳密にいえば、ISO(国際標準化機構)やJIS(日本工業規格)に定められた規格に準拠していなくてはならない。なぜなら、もしも水中で時計に不具合が生じたら、生命にかかわる事故にもつながりかねないからだ。
このダイバーズウォッチ規格に大きく貢献したのが、日本のセイコーであることをご存じだろうか。1965年に国産初のダイバーズウォッチを発売して以来、高機能で安全性の高いモデルの開発に努め、自社の性能規格が、やがてJISやISOのダイバーズウォッチ規格に反映されるようになったのだから、「モノづくり日本」のこれは実に誇らしい成果だ。それを知れば、国産ダイバーズの魅力がまた一段と増すに違いない。
1968年製のダイバーズウォッチを現代的にリメイク
そこで今回お勧めしたいのが、セイコー プロスペックスの「ダイバースキューバ 1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン」だ。その名の通り、今から50年前の1968年に発表されたオリジナルのダイバーズウォッチのデザインを継承しながら、現代的なアレンジを施したレギュラーモデル。JISダイバーズ規格に準拠し、200m空気潜水防水、つまりスキューバダイビングが可能という、本当に“使える”頼もしい仕様だ。
しかし同時に、そのシンプルでスマートなデザインは、本格的なダイビングはもちろん、ビジネスやカジュアルまで、服装やシーンを問わず使えるからいい。ステンレススティール・ブレスレット仕様で11万円、シリコンストラップ仕様で9万円(ともに税別)という価格も手に入れやすい。
text:d・e・w